本当に改革は実現するの?働き方改革が実現しにくいと感じるのはなぜ?

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働き方改革の考え方を、疑問視する見方も

政府の方針である「働き方改革」は、多くのメディアが連日のように取り上げており、現在は働き方改革を実施する気運が高まっています。

そのため、働き方改革に取り組む企業は多くみられますが、現場では、「働き方改革はうさんくさい」という声も上がっている様子です。

なぜ、働き方改革は「うさんくさい」と感じられるのでしょうか。その理由は、大きく分けると、「現場において自発的に実施していないこと」「当事者が多く、意見がまとまりにくいこと」「どこかに不信感が感じられること」があります。それぞれの項目について、詳しくみていくことにしましょう。

政府主導で、自発的に実施していない

働き方改革がうさんくさく感じられる理由としては、政府主導で実施しているものであり、現場において自発的に実施されていないことにあります。

政府が働き方改革を推進している理由は、日本経済の再生を目指すために、若者から高齢者まで、多くの国民が社会で活躍する「一億総活躍社会」を掲げていることがあります。

しかし、一億総活躍社会を実現しようとしているのはあくまでも政府であり、企業で働く個人が自発的に活躍しようとしているものではありません。

つまり、政府の方針を企業が受け入れ、企業が社員に働き方改革を促す流れの「トップダウン形式」であることから、企業で働く個人は、働き方改革を不本意な気持ちで行っているケースがみられるのです。

当事者が多く、意見がまとまりにくい

また、働き方改革でネックとなっている点は、働き方改革に関わる当事者が多いことです。

働き方改革に関わる当事者は、政府、企業などの組織や労働者です。労働者について細かく分けると、上司や部下、正規雇用者や非正規雇用者があります。労働者の枠を広げて考えれば、労働者の家族も含まれます。

例えば、政府や企業は、働き方改革の柱である「労働生産性の向上」を打ち出します。特に、企業は労働生産性が向上すれば、利益の向上が見込めるため、残業の削減や作業効率を向上できる新型機器の導入などに積極的に取り組もうとします。

残業の削減や新型機器の導入などは、働き方改革の実践においては適切なものと言えます。

しかし、現場においては、業務の方法を改善することなく残業の削減ばかりが叫ばれやすく、また、新型機器を導入しても、使い方が分かりにくければ、労働生産性の低下にもつながりかねません。

このように、働き方改革に関わる当事者が多いと、働き方改革で目指す方向性が一致しにくくなります。そのため、働き方改革はうさんくさいと感じやすくなるのです。

不信感を持ってしまいがちに

そのほか、働き方改革に対して不信感を持ってしまうケースも見受けられます。

政府は働き方改革の意義として、以下の内容を掲げています。

“働く方一人ひとりが、より良い将来の展望を持ち得るようにする。(中略)中間層が厚みを増し、消費を押し上げ、より多くの方が心豊かな家庭を持てるようにする。

引用:首相官邸ホームページ 働き方改革の実現”

上記の内容が実現すれば、労働者の立場としてはありがたい限りですが、多くの労働者は、賃金の伸び悩みで思うように消費を増やせない状況です。

さらに、政府は2017年11月に実施した「景気ウォッチャー調査」において、

緩やかに回復している。先行きについては、人手不足やコストの上昇に対する懸念もある一方、引き続き受注、設備投資等への期待がみられる

引用:内閣府ホームページ:景気ウォッチャー調査

と発表していますが、多くの労働者は、景気の回復を実感していない状況です。

景気に対する政府の不信感もあり、働き方改革についても同様に不信感を持ってしまう傾向がみられます。

しかし、全ての立場の人々は、働き方改革を望んでいる

これまで働き方改革についてなぜうさんくさいと感じるのか、ということについて探ってきましたが、不信感がみられる一方で、不信感が感じられる原因についてみていくと、「当事者が多様であること」が考えられます。

当事者ごとに、働き方改革に対する考え方について調べてみると、「働く環境を、現状よりも良くしたい」ということがみて取れます。それぞれの当事者は、どのようなことを求めるのでしょうか。

労働者はワークライフバランスを充実させることを求めます。そのためには、定時で帰り、プライベートの時間を充実させることが大切です。そのほか、労働者は給料アップや社会貢献も求めています。

企業は社会貢献と、社員の幸せを求めます。それを実現させるために、労働生産性を向上させ、利益を増加させることで、社員に利益を還元したり、良い人材を採用したりしようとします。

国は経済成長と国家の安定を求めます。企業の労働生産性が向上すれば、経済成長や国際競争力の強化が実現するだけでなく、法人税や所得税などの税収アップも見込めるので、国家運営の安定化につなげることができます。

現状は、働き方改革せざるを得ない状況に!

働き方の改革は、今に始まったことではなく、以前から考えられてきたことではありますが、これまでは働き方改革の優先度は低くかったために、働き方改革まで着手できない状況でした。

しかしながら、近年は経済の低成長が続いている上に、少子高齢化で労働力人口の減少が続いている状況です。そのため、働き方の抜本的な改革を行わなければ、日本の経済力はさらに低下してしまうことが懸念されています。

働き方改革は、現状を打開するチャンス!

うさんくさいと感じてしまう働き方改革ですが、日本の現状を考えると、働き方改革こそが、現状を打開するための有効な手段であると言えます。

もし、多くの人々が働き方改革に否定的な考え方を持ち続けるならば、社会や経済の変化に、企業が生き残っていけないことも十分に考えられます。

企業が、社会の変化に対応する強さとしなやかさを持っているならば、今後もたくましく成長していける企業であり続けられることでしょう。

それを実現させるためにも、働き方改革に対して本気に、そして前向きに取り組みながら、働きがいのある働き方を創りあげていきましょう。

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