対面・回覧重視の従来型ワークフローの問題点と、ニューノーマルに向けて改善するべきポイント

From: 働き方改革ラボ

2020年08月27日 07:00

この記事に書いてあること

従来のワークフローの問題点ついてはこれまでも指摘され続けていましたが、新型コロナウイルス感染症の影響で、問題が浮き彫りになってきました。そして今、企業はニューノーマル時代の働き方に向けて、改善を進めていかなければならない状況に置かれています。

今回は、従来のワークフローにおける問題点を改めて整理していきましょう。

従来のワークフローのプロセス

ワークフローとは、業務の処理手続きの流れ、またその一連の流れを図式化したものを指します。情報が各業務プロセスに円滑に受け渡しされることを目的としており、作業全体の流れを可視化することによって、作業の進捗や問題点を把握できます。

ワークフローの基本的なプロセスは、申請・承認・決裁という流れになります。そして、従来のワークフローでは、これらに押印作業が伴います。そのため、書類の回覧や、対面でのやりとりが発生します。また、紙やデータなど、媒体が異なる場合、すべて紙媒体に統一するためのプリントアウト作業も発生します。

従来のワークフローにおける問題点

昨今、ネットワークやさまざまなオンラインツールの登場によって、業務に利便性が増しています。便利なツールを活用せずに従来のワークフローのプロセスを採用していると、それがかえって煩雑だと捉えられることも。決裁完了までの時間がかかりすぎてしまうのも問題です。押印するためにデータを紙媒体に出力する作業や、社員の離席や書類紛失などにより回覧がスムーズに行われない場合など、作業に遅延が生じ業務に支障をきたす場合もあるでしょう。

ニューノーマルにおけるワークフローの問題点

新型コロナウイルス感染症の影響で、テレワークを導入した企業が急増しました。しかし、業務内容によっては、定着に至っていない企業も。その理由として、押印作業などのペーパーワークがあり、オフィスに出勤しないと業務が回らないといったことが挙げられます。

政府が発表した「新型コロナウイルスを想定した「新しい生活様式」の実践例」では、「働き方の新しいスタイル」として、

といった例が提案されました。

アフターコロナ時代のニューノーマルの働き方としては、できるだけ対面を避けて身体的距離を確保することが求められており、ペーパーレス化やオンラインの活用など、業務の電子化は必要不可欠といえるでしょう。

ワークフローシステム導入のポイント

ワークフローシステムは、ペーパーレス化だけでなく、業務手続きそのものを自動化するものです。ここからは、導入を検討する際に準備しておきたいポイントを整理しましょう。

ペーパーレス化の促進

ワークフローシステムを導入すると、すべての書類は電子化されて保存されます。ペーパーレス化によって、社外での業務が可能になるほか、紙媒体への出力などの作業も減ります。また、書類のファイリングや保管スペースも不要になり、書類紛失の心配もなくなるので、効率よく業務が行えるようになります。

ワークフローシステムの導入にあたっては、申請書のフォーマットや、文書のテンプレートなどについて、デザインや項目等を見直しておく必要があります。

承認ルートや決裁方法の見直し

ワークフローシステムを導入することで、複雑なプロセスを簡略化でき、業務の流れがスムーズになります。ルール通りの運用が自動的に行われるため、常に適正なルートで業務手続きが可能に。さらに、外出先での即時対応や、複数名での同時閲覧が可能なため、業務スピードの高速化が期待できるでしょう。

ワークフローシステムの導入にあたっては、従来の承認ルートや決裁方法を見直す必要があります。社内規定や組織情報などを確認しておくとよいでしょう。

承認経路や時系列の可視化

ワークフローシステムでは、紙文書のワークフローでは記録に残せなかった業務プロセス(意思決定プロセスや承認日時などの情報)もすべて記録します。よって、承認経路や時系列が可視化されるため、容易に決裁・承認の履歴を確認することができます。また、いつでも履歴を見直すことができるので、業務の改善を継続的に図ることにもつながるでしょう。

ワークフローシステムの導入にあたっては、システム選びが鍵になります。承認経路の設計のしやすさや基幹システムとの相性などを検討し、自社に合ったワークフローシステムを選ぶことが大切です。

ワークフローシステム導入で変わる働き方

これまでは業務を行ううえで、対面でのコミュニケーションやペーパーワークなどの直接的なつながりが大切にされてきました。しかし、ニューノーマルの働き方として、非対面かつオンラインで業務を進めていくスタイルが推奨されています。

ワークフローシステムの導入は、従来のワークフローを改善し、「脱ハンコ」による業務効率化を実現します。そして、ペーパーレス化や業務スピードの向上、さらにはテレワークの定着や多様な働き方の実現が期待できるでしょう。

アフターコロナの働き方改革として、今一度自社のワークフローを見直し、ワークフローシステムの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

記事執筆

働き方改革ラボ 編集部 (リコージャパン株式会社運営

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