週休3日制のメリット・デメリット

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働き方改革の一環として週休3日制を取り入れている企業が出始めています。週休3日制は、社員数が多い大企業だからこそ検討できるというイメージもありますが、中小企業や地方企業にとっても導入は可能なのでしょうか。そこで今回は、週休3日制の具体的な導入イメージや、会社側と従業員側にとっての週休3日制のメリット・デメリットについて解説します。

中小企業や地方企業の間でも注目される週休3日制

1週間のうちの出社日と休日の数は今、週休2日が主流です。ただ、働き方改革推進の目的から、1週間のうち3日を休日とする週休3日制を採用する企業も出てきました。

佐川急便は、2017年から週休3日制を採用。SMBC日興証券は2020年4月から週休3日制・4日制を導入しています。みずほ銀行を子会社に持つみずほフィナンシャルグループも、2020年12月から週休3日制・4日制を採用する予定と発表。また、東芝は社員の密集を避けるために、2020年7月から国内工場で週休3日制を試験的に順次導入しています。

週休3日制導入の流れは、大手企業以外でも広がっています。ITビジネスを手がける東京都のネクストビートでは、2020年4月からマネージャー相当以上のエンジニアに、同じ待遇での週休3日制を導入。福岡県で介護事業を展開するウチヤマホールディングスや、食品の加工機械を製造・販売する広島県のサタケなど、地方企業でも週休3日制の導入が進んでいます。

週休3日制が注目された背景は?

2019年4月に施行された働き方改革関連法などをきっかけに、政府や企業の間でも、労働環境の向上や多様な働き方を受け入れる動きが活性化。週休3日制は、ワークライフバランスや働きやすさ向上のために取り入れる企業が増えています。また、労働人口が減少する中、多様な働き方を認めて労働力を確保する目的や、従業員の満足度や生産性を上げる必要性から、週休3日制が注目されています。

厚生労働省の「就労条件総合調査」によると、週休3日など、完全週休2日制より休日日数が多い制度を採用している企業は、平成17年は2.8%。平成21年は6.9%、平成31年は10.2%、令和2年は9.8%と、年々増加する傾向にあります。なお、令和2年の調査で、何らかの週休2日制を採用している企業は全体の85.9%という割合です。

週休3日制はどうやって導入する?

では、週休3日制を導入する企業は、具体的にどのように制度を運用しているのでしょうか。週休3日制に関する待遇や出勤日に関する制度は、主に次の3つのタイプに分かれます。

労働時間と給与は同じで休日が増える

毎週の休日を2日から3日に増やした上で、1週間の労働時間や給与を変えない制度。10時間勤務×4日間という働き方が主流です。シフト制で休みを取得する、また、金曜日を休日とするケースなどがあります。

労働時間に応じて収入減

休日が増えて労働時間が減った分、給与を減額する制度を採用する企業もあります。みずほフィナンシャルグループの場合は、週休3日の場合は基本給が8割程度、週休4日制では基本給が6割程度に減額される見込みです。

労働時間は減るが給与は同じ

休日が増えて労働時間が減っても、同様の成果を出せば待遇は変わらないという制度を採用する企業もあります。3日目の休暇を有給休暇扱いにして給与は減らさないという仕組みで、週休3日制をとっているパターンもあります。

週休3日制を、家事や育児をしている社員のみを対象とする企業も。福利厚生の一環として、従業員のライフイベントに応じた働き方を許可しています。

週休3日制導入のポイント

週休2日制が一般的な中で、休日を1日増やす制度を導入するためには、自社にとってのメリットやデメリットを整理した上で慎重に検討する必要があります。また導入にあたっては、従業員からの理解も不可欠。週休3日制を導入する理由とメリット・デメリットについて明確に伝えた上で、待遇などの制度も含めて、従業員に周知しましょう。

また、単に休日を増やすだけでなく、労働環境を変えるための取り組みを同時に進めることも大切です。特に長時間労働が常態化している職場では、労働時間削減が不可欠。週休3日制と合わせて、生産性向上を実現する取り組みの導入を検討する必要があります。

週休3日制のメリット

では、週休3日制にはどんなメリットがあるのでしょうか。会社側と従業員側にとっての利点を解説します。

会社のメリット

企業にとってのメリットは、社員のモチベーションと生産性の向上です。毎週3日の休日でリフレッシュができるため、仕事に対するやる気が高まります。心身の健康が促進されるため、アイデアが生まれやすく仕事の創造性アップも期待できます。また、魅力ある制度を持つ会社への愛着や仕事に対する満足度が向上するため、離職を防げます。ワークライフバランスを実現できるホワイト企業としてイメージアップが図れると、優秀な人材を獲得しやすくなります。

また、従業員が出勤する日数が減ることで、オフィスの光熱費などのコストを削減できるというメリットもあります。毎日一定の残業時間が発生する職場においては、出社日が減ることで残業時間が削減できるという効果も見込めます。

感染症対策を理由に、週休3日制を検討する企業も出てきています。職場での人の密集を避けたり、従業員が混雑した通勤電車に乗る機会を減らしたりすることで、感染リスクを減らす効果も期待できます。

従業員のメリット

従業員にとっては、休日が増えることで私生活が充実するというメリットがあります。家族と過ごす時間や趣味に充てる時間が増えることで、仕事に対するモチベーションも保てます。また、3日の休暇を連続で取得できる場合は、連休による旅行や帰省をしやすいというメリットも。出勤日が減ることで、満員電車での通勤や交通渋滞によるストレスも軽減できます。

また、人が集まるオフィスへの出社の機会が減る、また交代で休む同僚が増えるなどの理由から、感染症対策の面でも働く人にメリットがある制度といえるでしょう。

週休3日制のデメリット

では反対に、週休3日制にはどのようなデメリットや注意点があるのでしょうか。

会社のデメリット

週休3日制を採用することで、社員が仕事に充てられる時間が減る可能性があるという点には注意が必要です。総労働時間を保つケースを除いては、週休2日の場合よりも1人あたりの労働時間や作業量が減ることを踏まえた上で、人員を確保する必要があります。

また、従業員を一部に限定して週休3日制を導入した場合や、休み方が多様化する場合は、勤怠管理や給与体系が複雑化することにも注意が必要です。新しい制度の設計や、勤怠管理システムの見直しなどの手間がかかる点はデメリットと言えます。

週休3日制導入にあたり、取引先への説明が必要なケースもあります。平日に新たに休日を設定する場合は、取引先が連絡をとりたい時に従業員が出勤していないこともありえます。取引先への事前の説明や、不在日でも他の社員が対応できる体制を確保するなどの準備が必要です。

従業員のデメリット

従業員側の主なデメリットは、休日が増えることで、1日あたりの業務量が増える可能性があることです。1日あたりの規定労働時間が8時間から10時間に増えることを負担に感じる人もいるでしょう。

また、週休2日の場合と業務量が変わらないために、仕事が終わらず1日あたりの残業が増えてしまうこともあり得ます。業務効率化への取り組みや、長時間労働を防ぐ対策が必要です。また、週休3日や週休4日を選ぶことで給与が減るケースがあることも、従業員側のデメリットといえます。

週休3日制の副業への影響は?

みずほフィナンシャルグループやSMBC日興証券など、週休3日制の導入とともに副業を解禁する企業もあります。企業側には、社員が副業をすることでキャリアアップして、本業にスキルを還元してほしいという狙いもあります。

従業員側としては、育児や介護を理由に週休3日を積極的に選ぶケースもあれば、週休3日制によって基本給や残業代が予定外に減ってしまうことも。減った収入を補填したり、本業以外のベースとなる仕事を確保したりといった目的で、副業にさらに注目が集まる見込みです。働き方が多様化する中で企業に勤める人にとっても選択肢が広がり、働く人の主体性がより求められるようになるでしょう。

週休3日制に注目して働き方を見直そう!

週休3日制の具体的な導入イメージを知ると、中小企業にとっても不可能な制度ではないとわかるでしょう。1日10時間の勤務に適した仕事があるなど、週休3日制がフィットしやすい企業もあります。子育て中の社員や女性が多い職場では、人材活用が進むという効果も期待できます。自社の状況と週休3日制のメリットとデメリットを照らし合わせて、導入を検討してはいかがでしょうか?

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参考・出典

採用Q&A|新卒採用 佐川急便株式会社 採用情報│SGホールディングスグループ
SMBC日興、来春から週休4日・副業解禁 働き方改革で人材囲い込み │SankeiBiz
大手町・丸の内エリアへの本部機能の集約について │みずほフィナンシャルグループ
東芝、工場でも週休3日 6月開始で給与は満額│日本経済新聞
2020年4月より「週休3日制」を導入。テックカンパニー化に向け、好循環を生み出すエンジニアリング組織へ | 株式会社ネクストビート
ウチヤマHD、週休3日制を試験導入 │産経ニュース
2019年も週休3日制を試験的実施|サタケ
就労条件総合調査:結果の概要|厚生労働省

この記事を書いた人

リコージャパン株式会社
リコージャパンは、SDGsを経営の中心に据え、事業活動を通じた社会課題解決を目指しています。
新しい生活様式や働き方に対応したデジタルサービスを提供することで、お客様の経営課題の解決や企業価値の向上に貢献。
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