テレワーク・デイズ2019の成果と課題を解説!

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総務省、厚生労働省などの主導で2017年から行われているテレワーク・デイズ。2020年夏の東京の混雑緩和を目指すと同時に、多様なワークスタイルの浸透と働き方改革の推進を目指す取り組みです。9月に、1ヵ月に及んだ今年の「テレワーク・デイズ2019」が終了。そこで今回は、2020年のテレワーク・デイズ参加を検討している方や、テレワークの推進に関心がある企業のために、テレワーク・デイズの基礎知識と、今年の結果や来年への課題について解説します。

テレワーク・デイズとは?

テレワーク・デイズとは、毎年定められた日程に、企業や団体が一斉にテレワークを実施する施策。2020年夏の東京の混雑緩和と、企業のテレワーク認知や浸透を促す目的で、総務省や厚生労働省などの主導で2017年から開催されています。在宅勤務、モバイルワーク、サテライトオフィスでの勤務といったテレワークだけでなく、時差出勤やフレックスタイムなどを組み合わせた多様な働き方を推奨する期間です。

第1回の2017年は7月24日のみの実施で、約950団体、63,000人が参加。2018年は7月23日~27日の5日間行われ、1,682団体、30万人以上が参加しました。

テレワーク・デイズ2019の参加実績

テレワーク・デイズ2019は、期間がこれまでで最長の1ヵ月。2019年7月22日(月)~9月6日(金)の約1ヵ月で、その間の5日以上で実施することが推奨されました。

2019年は、実施団体2200、特別協力団体224、応援団体463、合計2887団体が参加。2018年の1,682団体に比べて大幅に増えました。参加した人の数は68万人。2018年実績30万人の2.2倍という実績でした。

テレワーク・デイズ2019の成果

総務省、経済産業省、厚生労働省、国土交通省は、今年のテレワーク・デイズの結果をまとめた「テレワーク・デイズ2019 実施結果報告」を発表。その内容や企業の声をもとに、注目すべき今年の成果やトピックをお伝えします。

中小企業の参加数が大企業を超える

テレワーク・デイズ2019に参加した企業のうち、61%が299人以下の中小企業。99人以下の企業は、全体の47%でした。規模が比較的大きくない企業も、今年の一斉テレワークに参加。大企業だけでなく、中小企業にとってもテレワークのトライアルや導入のきっかけとなりました。

企業が多様な勤務スタイルを採用

参加企業の実績によると、多くの企業が、テレワーク・デイズをきっかけにさまざまな働き方を推進。在宅勤務をメインとしながら、モバイルワークやサテライトオフィス勤務、ワーケーションなど、多様な勤務形態を導入した企業・団体が多数いました。

都内の混雑緩和が実現

テレワーク・デイズ2019の期間中、東京23区内で1日あたり26.8万人の通勤者が減少。9.2%の通勤者が減り、東京都内の混雑緩和が実現しました。

コスト削減の成果

参加団体への調査によると、オフィス用品や消費電力などの面で期間中のコスト削減が実現。事務用紙などの使用量が平均38.1%、会議室などのスペースは42.9%、社員の旅費交通費も9.6%減少しました。また、電力に関する調査に回答した21団体のうち19団体で、最大69%、平均9.1%の電力消費量削減が実現。残業時間も、平均して44.6%減少しました。

参加企業が業務効率向上を実感

参加団体のアンケートによると、多くの企業が、テレワーク・デイズで業務の効率性が上がったことを実感。
「93%の社員が働く場所を変えても通常通りもしくはそれ以上の生産性を感じた」
「資料作成や企画立案等がはかどった」
という仕事の生産性に関する意見や、育児中の社員がフルタイムで勤務できたといった労働力確保の成果について挙げる企業もありました。
「通勤による疲労がなく生産性が向上したという社員が3割を超えた」
「天候による交通トラブルを気にしなくていい」
など、通勤ラッシュによる疲労が軽減したという声も。

就業者の満足度が向上

従業員の仕事に対する満足度が上がったという参加団体からの意見も。アンケートによると、
「通勤時間を家族との時間や休息、趣味、家事などに充てられることを前向きにとらえる従業員の反応があった」
「プライベートの時間の自由度が高まり社員の満足度向上につながった」
「化粧代、スーツ代などの必要経費が軽減できた」
など、従業員がテレワークのメリットを実感したという声がありました。従業員の仕事に対するモチベーションや、会社へのエンゲージメントが上がったという意見も。

2020年への課題は?

都心の混雑緩和だけでなく、企業へのテレワークの浸透や、コスト削減、生産性向上の側面でも成果のあったテレワーク・デイズ2019。一方で、参加団体からは課題も挙げられています。その一部を紹介します。

・テレワーク環境の未整備
・ウェブ会議ツールの準備不足
・オフィス外のセキュリティリスクへの対策
・サテライトオフィスの不足
・チームメンバーのコミュニケーション不足への懸念
・業務上出社が必須な社員を含めた公平性確保
・在宅勤務時の個人のコスト負担
・委託会社や派遣会社を通して働く人の労務管理
・取引先や業界内でテレワークが浸透せず導入しにくい

テレワーク・デイズ2019をきっかけに、テレワークを行うためのインフラ整備や制度が追い付いていないという課題を見つけた企業や、業界でテレワークに対する理解が進んでいないことを認識した企業も。政府は、2020年に向けて、成功事例の紹介や、政府や団体の連携施策などによってテレワーク拡大と定着を推進していくとしています。

迫る2020年に向けてテレワーク導入を検討しよう

テレワーク・デイズ2019報告書によると、実施後のアンケートに協力した団体のうち約8割が、テレワーク・デイズで得られた成果として「就労者の移動時間の短縮」を挙げています。さらに、6割以上が「業務の生産性向上」と「就労者の生活環境の改善」という変化を認識。参加団体は、交通渋滞や電車の混雑緩和だけでなく、働き方の改善というメリットを実感しています。

台風などの災害による交通機関の運休も増える中、非常時の業務継続というリスク管理の面でも有効なテレワーク。いよいよ来年に迫ったテレワーク・デイズ2020に向けて、トライアルや導入を進めてみてはいかがでしょうか?

参考・出典

■テレワーク・デイズ|テレワーク・デイズ事務局
https://teleworkdays.jp/
■2020年に向けた社会全体のICT化推進に関する懇談会 幹事会(第14回)配付資料│総務省
http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/kenkyu/2020_ict_kondankai/02tsushin01_04000592.html

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