テレワーク時代のオンボーディングとは?

From: 働き方改革ラボ

2020年10月16日 07:00

この記事に書いてあること

感染症対策として、多くの社員を対象にテレワークを導入する会社が増えています。その結果、日本企業がこれまで直面したことのない、テレワークでの新入社員の受け入れが現実化。新入社員研修や継続的に新人へのフォローを行うオンボーディングは、対面なしでどのように進めていけばよいのでしょうか。今回は、テレワークで行うオンボーディングのステップや、テレワークだからこそ気を付けたいポイントを解説します。

オンボーディングとは?

オンボーディングとは、採用した社員が入社してから仕事の進め方や会社について学び、戦力化するまでのプロセスのこと。具体的には、新しい人材に継続的に実施していく教育プログラムのことを指します。入社直後の新入社員研修や中途入社社員研修から一歩進んだ取り組みで、計画的に順を追って教育をしていくことで、新人の即戦力化や早期退職防止を目指します。新人の会社へのエンゲージメント向上、またはオンボーディングに関わる人のスキルアップ、組織力の向上というメリットも期待できる施策です。

テレワークでの新人受け入れ対応が急務

テレワークが推奨される中でも新年度がスタートし、多くの企業が入社が内定していた新卒の社員や中途入社社員を迎えました。入社式や集合研修が見送られるケースも多くありましたが、会社の将来を担う人材に仕事に早く慣れてもらうためには、教育体制の整備は必須。テレワーク体制のもとでも、新入社員研修や中途入社社員研修、またオンボーディングをスムーズに行うためのプログラムの準備が急がれています。

テレワークで進めるオンボーディングの準備

では、実際にテレワークでオンボーディングを実施するためには、何が必要なのでしょうか。準備のポイントについて解説します。

テレワークでオンボーディングを実施する環境の整備

まずは、入社手続き書類の提出や、PCやスマートフォンといった備品の支給など、新人が仕事をできる環境の整備を進めます。また、出社なしで、研修やオンラインでの面談、OJTといったオンボーディングのステップを行えるIT環境の整備を行いましょう。

新入社員研修スケジュールの見直し

オンボーディングの一部としてまず行われるのが、入社直後の新入社員研修や中途入社社員研修のプログラムです。テレワークでオンボーディングを進める場合は、対面や集合で予定されていた研修の一部をオンラインでの学習に変更するなどの対応が必要です。また、オフィスでの実施が必須のプログラムは、オンボーディングの後半に日程を変更するなど、スケジュールも見直しましょう。

面談用コミュニケーションツールを導入

オンボーディングのステップにおいては、研修内容の振り返りミーティングや、上司や先輩からの直接のレクチャーが欠かせません。新人とのコミュニケーションをスムーズに行うために、テレワークでもミーティングを行えるWEB会議ツールを導入しましょう。安全に効率よくツールを活用するために、新入社員に使い方を周知する研修も必須です。

オンライン学習ツールの準備

特に新卒の新入社員にとっては、マナーやビジネススキル、コンプライアンスなどビジネスマンとして得るべき知識を学ぶ研修も必要です。新人がオンラインで研修を受けられるサービスやツールを準備しましょう。この準備には多くの労力がかかります。自社内だけで準備するのではなく、汎用的なコンテンツなども活用していきましょう。

テレワークでのオンボーディングの進め方

テレワークで新入社員研修の準備やフォロー体制が整ったら、実際にオンボーディングのプログラムを進めましょう。基本的なオンボーディングのステップについて解説します。

社内手続きやルールの周知

まずは、新入社員研修のステップとして、会社で仕事をする上で必要な手続きやルールを教えましょう。不明点の内容に応じた社内の問い合わせ先も伝えておくと安心です。会社独自の専門用語や仕事の進め方についても学ぶ機会を提供しましょう。

会社への理解を深める研修

企業理念や企業風土を伝えるプログラムも必須です。新人がテレワーク中も自分で学べるように、まずは経営理念や事業内容を学べる会社案内などの資料を配布しましょう。社長や経営陣が、会社の歴史やビジョンを伝えるセミナーをオンラインで実施することも、テレワークで行える新入社員研修のひとつです。

各種ツールの使い方のレクチャー

業務に使うパソコンやスマートフォンなどのデバイスのセットアップ方法や、使い方をレクチャーしましょう。完全テレワークの場合は、それぞれが仕事をする場所にデバイスを送付して、リモートで設定や使用上のルールを伝えることもできます。

業務内容や知識をオンライン研修で学ぶ

業務に必要な知識や自社の製品・サービス情報などを、オンラインで学びます。オンライン学習ツールや動画を使って実施しましょう。現場での実際の業務内容は、直属の上司や先輩とのオンラインミーティングで伝えると身に付きます。一般的なビジネススキルやマナー研修には、外部サービスを活用するとスムーズです。

新人メンバーに求める役割・目標を設定

オンボーディングにおいては、新入社員や中途入社社員に仕事の知識やルールを教えるだけではなく、会社へのエンゲージメントを高めて定着してもらうためのプログラムも重要です。会社の一員として、配属されるチームの目標を共有して、新人に求める役割や目指すべき姿を示しましょう。

定期的に振り返りミーティングを実施

オンボーディングのステップでは、新人に一方的に教育を行うだけではなく、振り返りを行いながら個人の状況に応じたフォローを続けていくことが大切です。1週間、1ヵ月、3ヵ月、半年といった時期、またはプログラムの節目に、上司や先輩との振り返りミーティングを実施しましょう。

オンラインでできるOJTを進めよう

テレワークが長期化する場合は、オンラインでできるOJT(オン・ザ・ジョブ・トレーニング)を行いましょう。チャットツールやWEB会議ツールでフォローをしながら新人に仕事を依頼する、またオンライン商談に同席させるなど、テレワークでも可能なOJTを進めるのが、新人の早期戦力化の近道です。

テレワークでのオンボーディング実施のポイント

新人とオンラインでつながりながら進めるテレワークのオンボーディング。これまで一般的ではなかったスタイルだからこそ、成功のために意識したいポイントがあります。

メンター制度を取り入れよう

テレワークでのオンボーディングには、新人と立場や年齢が近い先輩を相談相手とする、メンター制度の導入がおすすめです。メンターは、経営層や上司には言いにくいことを話せる相談相手。困ったことを解決するために、適切な部署や相手につないでくれる存在でもあります。新人にとって、同僚と顔を合わせる機会が少ないテレワークには不安がつきもの。何でも話せるメンターの存在は、新人の安心感を生みます。

目標はなるべく細かく設定

テレワークでの教育は、毎日顔を合わせないため、相手のステップアップのペースや様子の変化がつかみにくいことも。そのため、新人が次にやるべきことや、目標をなるべく細かく設定することが大切です。相談やタスクの終了報告でこまめに連絡をとることで、オンボーディングの進捗を詳細に把握することができます。

テレワークだからこそ一体感を意識しよう

会社の人と集まる機会が少ないテレワークで行うオンボーディングは、新人の会社への帰属意識が育ちにくいという課題があります。先輩の仕事ぶりやオフィスに触れ合う機会が少ない分、新人に、会社の事業へ参加しているという意識を持たせることが大切です。会議やブレストの場所にはリモートで積極的に参加させる、上司やメンターとWEBミーティングを毎日行って会話の時間を多くとるなど、会社の一員であると感じさせる工夫をしましょう。

雑談でコミュニケーションを活性化

実際の対面に比べて、テレワークでは、移動を共にする時間や仕事の合間の雑談が生まれません。そのため、新人とチームのメンバーがお互いに人となりをつかみにくいという課題もあります。抱えている仕事が少ない新人にとっては、ひとりきりのテレワークでは孤立を感じて離職につながることも。お互いのことをよく知るために、WEBミーティングでは雑談を積極的に行って、コミュニケーションを活性化させましょう。

対面なしでも大丈夫!テレワークでの教育を成功させよう

テレワークでのオンボーディングは、実際に顔を合わせる機会が少ないからこそ細やかな新人へのケアが大切です。長期的なテレワークの間やるべきことが与えられず、コミュニケーションの機会も少ない状態が続くと、会社から気持ちが離れてしまうリスクも生まれます。

テレワークでも実施できるオンボーディングの選択肢はいくつもあります。有効なプログラムを実施すれば、対面なしでも、新人のモチベーション維持や早い段階での戦力化が期待できます。テレワークなら、移動時間やコストを省いて効率的に研修を実施できるというメリットも。新しいノウハウの構築も実現できます。テレワーク導入が進む今こそ、テレワークのオンボーディングを成功させましょう。

2020年5月公開の記事に資料を追加しました

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