信頼獲得のカギは雑談にあった!部下を育てる雑談力を身に付けよう

From: 働き方改革ラボ

2022年12月26日 07:00

この記事に書いてあること

部下との相互理解や信頼関係構築に役立つのが、業務に関する話題以外の雑談です。1on1ミーティングでのヒアリングの精度アップにも役立つ「雑談力」を高める方法や、部下との会話が盛り上がるおすすめの雑談ネタをお伝えします。

部下との信頼関係の構築や、取引先の担当者への理解を深める上でも重要なのが、仕事に直接関わりのない雑談です。日頃から何気なく雑談はしているものの、コミュニケーション活性化の手段として十分役立てているという人は、実は少ないのではないでしょうか。そこでこのコラムでは、主に部下との間で効果的な雑談をするためのポイントを、おすすめの話題や、雑談の投げかけの例も交えてお伝えします。

雑談力を高めるメリットは?

ビジネススキルやコミュニケーション能力の中でも意外と重視されていないのが雑談力です。しかし、雑談力は、次のようなコミュニケーションのシーンで役立ちます。主に、部下や社内のメンバーと雑談をすることのメリットを解説します。

部下との信頼関係を構築できる

部下と雑談をする最大のメリットは、信頼関係を築けることです。世間話や、自身のプライベートについて話し合うことで、それぞれの人柄や、関心事への理解が深まります。お互いを知ることで安心感が生まれ、仕事での困り事や悩みも気軽に相談できるようになるため、コミュニケーション活性化や業務の効率化にもつながります。

効果的な1on1につながり、部下を育成できる

自然に相手の話を引き出せる雑談力を身につけることで、ヒアリング力を高めることができます。部下の学びを目的とした1on1ミーティングでも、部下の悩みや考えをしっかり聞き出した上で、的確に課題解決ができるようになります。1onの効果が高まり、部下の育成が進むのも大きなメリットです。

意見を出しやすい空気が作れる

雑談を通して部下とのコミュニケーションが活性化することで、「気軽に自分のことや考えを言ってもいい」という空気や、風通しの良い社内風土を作れます。立場に関わらず、社員たちが、会議や商談の場で積極的に発言ができるようになります。部下が上司に遠慮することなく、本音で意見を言えるようになるのも、雑談力向上のメリットです。

雑談から思いがけないアイディアが生まれる

雑談がきっかけで、意外なアイディアが生まれることも期待できます。仕事以外の時事ネタや、好きなものについて社員たちが話し合うことで、話題がさまざまな方向へと発展します。視野が広がることでひとりひとりの創造力が活性化し、仕事につながる思いがけない発想や、自分の成長につながる気付きを得られることもあります。

効果的な雑談をするための4つのポイント

上司・部下間のつながりを深めたり、アイディアを活性化させたりと、職場に良い影響を与える雑談ですが、効果的な雑談をするにはコツがあります。部下の成長やコミュニケーション活性化につながる雑談のポイントは、次のとおりです。

話すよりも聞き手にまわることを重視

雑談では、相手の話を聞くことを優先しましょう。話のきっかけを与え、相手に話しやすいようにまずは自分のことを話すのも大切ですが、その後は聞き役に回ります。話を聞いてくれる相手に部下は信頼感を抱き、より自分のことを開示してくれるようになります。また、相手の話を途中で遮ることもNGです。自分に関心があることばかりを話すのではなく、相手の興味を重視し、熱心に話を聞くことが大切です。

相槌を打ち相手に関心があることを示す

相手にとって話しやすい雰囲気を作るために、表情や姿勢で、話を積極的に聞く態度を示すことも重要です。相手を受け止めていると伝えるために、相槌を打ちながら話を聞きます。また、話の内容に応じて、「それは大変だったね」「嬉しいね」というように、感情に共感する言葉を投げかけることも大切です。相手の話に対して関心があることを表現するよう、意識しましょう。

すぐに課題を解決しようとしない

部下の問題を指摘することや、課題を解決しようとするのは禁物です。雑談の目的は、お互いを知って信頼感を抱いたり、何でも話せる関係性を築いたりすること。失敗や弱点を指摘すると、相手は萎縮して、自分のことを素直に話せなくなります。部下が楽しかったこと、興味深かったこと、残念だったことなどに関する話を、相手の感情も含めて、受け止めることに専念しましょう。

話が疑問形で終わるように意識する

自分の言葉を疑問形で終わらせることも、効果的な雑談をするコツです。「その後、どうしたの?」や、「ほかにも今、気になっている俳優はいるの?」というように、次に続く質問で相手の返事を引き出しましょう。会話のキャッチボールを続けるよう意識することで、より部下は、心を開いていろいろな話をしてくれるようになります。

部下との雑談におすすめの話題

では、部下の言葉を引き出すためには、雑談でどのようなことを話せばよいのでしょうか。おすすめの話題をお伝えします。

時事ネタや気になるニュース

時事ネタや、テレビやネットで注目されているエンタメやスポーツの話題は、世代に関わらず話をしやすいためおすすめです。自分自身のことを話すのが苦手な相手でも、誰もが知っているニュースのことなら話しやすく、話が続きやすいでしょう。また、そのニュースについてどう思っているのか話し合うことで、部下の考え方や、仕事ではわからなかった好きなものを知り、理解を深めることができます。

【雑談の一例】

  • 「昨日のワールドカップの試合観た?」

  • 「あの映画が大ヒットしてるけど、観に行く予定はある?」

  • 「今年の夏は暑いらしいけど、夏休みはどこで過ごす予定なの?」

健康状態や体調の変化

雑談の中で体調について話を引き出すことも、部下を知る上で効果的です。部下の健康状態の変化に気付き、必要な場合に、早めの対処をすることもできます。いきなり「体調はどう?」「調子が悪そうだね」と聞くと相手は身構えてしまうので、仕事の話題から、自然に相手の健康状態について聞きましょう。

【雑談の一例】

  • 「昨日、残業で遅くまで働いていたけど、睡眠時間や、休む時間は確保できてる?」

  • 「テレワーク続きで今日は久々に会ったけど、ふだん、歩いたり運動したりする機会はある?」

  • 「最近、急に寒くなったけど、家族も含めて体調を崩してない?」

趣味や休日の過ごし方

関係が深まってきた部下のことをより知りたいときは、プライベートの話や、趣味の話題を持ちかけましょう。会話が苦手な人でも、自分の好きなことに関しては話しやすくなります。人は、自分の好きなものに関心を持ってくれる相手に安心感を覚えるため、趣味の話をすることで、より人間関係が良好になるでしょう。相手が話しにくそうにしていたら、まずは自分の趣味から話し始めるのもポイントです。

【雑談の一例】

  • 「最近、休みの日は何をして過ごしてるの?」

  • 「ふだん、お子さんと一緒に何をして遊んでいるの?」

  • 「前の飲み会で音楽を聴くのが好きだって聞いたけど、最近はどんなコンサートに行ってるの?」

部下を育てる高い雑談力を身に付けよう!

部下との良好な関係性や、効果的な1on1にもつながる雑談。部下たちにとって風通しがよく、成長できる職場環境を作るためにも、リーダーは積極的に雑談力を磨きましょう。

記事執筆

働き方改革ラボ 編集部 (リコージャパン株式会社運営

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