不動産業界の働き方改革を推進するには?現状と課題の解決方法、導入事例を解説

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不動産業界の働き方改革

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昨今の不動産業界では、長時間労働や人材不足が課題に挙げられています。働きやすい環境を実現するために、働き方改革の推進が求められている代表的な業界だといえるでしょう。

この記事では、不動産業界における働き方改革を検討している担当者に向けて、現状や課題、課題の解決方法、成功事例までをまとめて解説します。ぜひ参考にしてください。

働き方改革とは

働き方改革とは、「一億総活躍社会の実現」に向けて、政府主導で推進している取り組みのことです。

多様な働き方が選べるようになる

働き方改革とは、働く一人ひとりがそれぞれの事情に応じた多様な働き方を実現するための改革です。2019年4月1日から順次、関連法案が施工され、中小企業を含む多くの企業での着実な導入が求められています。

働き方改革には、生産性を向上しつつ長時間労働を減らしていくという大きなチャレンジがあります。改革が進んで多様な働き方が実現できれば、働き手が増え、さらに一人ひとりがより良い将来の展望を持てるようになると期待されています。

働き方改革が求められる理由

働き方改革が求められる背景には、少子高齢化により労働人口が減少していることが挙げられます。この先も企業が発展を続けるためには、働き方改革による職場の意識改革や業務プロセス改善が不可欠です。

働き方改革は企業と社員の双方にメリットをもたらします。企業側としては、魅力ある職場づくりが人手不足の解消につながるほか、生産性向上や社員のモチベーションアップが見込めます。社員のワークライフバランスも改善され、仕事とプライベートの充実が目指せます。

不動産業界の現状

不動産業界は他業界と比べて働き方改革が遅れているとされています。業界の現状や原因について解説します。

他業界に比べて働き方改革が遅れている

不動産業界では、働き方改革を意識していない、または実施していない企業が多く、テレワークの導入率もいまだに低いのが現状です。総務省の「令和元年 通信利用動向調査報告書」によると、不動産業界における2019年時点でのテレワークの導入状況は25.4%にとどまります。業界の中でもっともテレワークが進んでいる情報通信業での導入率46.5%と比べると、半分程度です。

ただし、ワークライフバランスを重視する企業も増えてきており、より働きやすい環境を整備する動きもみられます。また、テレワークの実施率は事業規模によっても差が大きく、規模が大きい企業ほど普及している傾向があります。

遅れている原因

原因はいくつかありますが、まず挙げられるのは労働時間の長さです。2018年に株式会社パーソル総合研究所が実施した調査によると、月に30時間以上の残業をする人の割合は31.8%となっており、残業の多い業種の4位にランクインしています。サービス残業の多さも不動産業での特徴であり、サービス残業が多い業種ではワースト2位です。

残業時間の長さは労働者への負担に直結します。不動産業界では離職率も高く、平均勤続年数が短期間で慢性的な人手不足が続いており、それがさらに長時間労働を引き起こすというように悪循環が起きています。

不動産業界の課題は業務効率化

利益やアウトプット品質を維持しながらも労働時間を減らすためには、どのようにしたら良いのでしょうか。ポイントをご紹介します。

業務効率化できる業務は多い

高額商品を取り扱う不動産業界では、商談や契約などは対面で行うのが基本です。ただし、書類作成業務の中には効率化できるものも多いはずです。不動産業界ではいまだに手書きが多くデジタル化が遅れています。

不動産業務支援システムの利用が有効

具体的には、不動産業務支援システムの利用が有用です。不動産業務支援システムとして、不動産業界に特化したさまざまなシステムが開発されています。代表的な機能は、「顧客管理」「書類作成」「物件情報の登録」です。

煩雑な業務が多い賃貸管理業務では、高い導入効果が期待できます。特に、まだ紙の書類を使用している企業では、大幅な業務効率化を実現できるでしょう。

システム導入による課題別の解決方法

不動産業務支援システムの導入によって、効率化が見込める具体的な業務内容について順番に解説します。

顧客情報管理

手作業では入力の手間がかかるだけでなく、ミスも起きやすくなります。システムを導入し、Webサイトにユーザーが入力した情報を自動登録できればミスを減らせ、担当者のストレスも解消できます。問い合わせ内容と顧客とのやりとりを連携して一括管理すれば、見込み客との連絡も円滑に進められるでしょう。

コミュニケーション

不動産業界では、対人コミュニケーションが前提ですが、システムを上手に使えば顧客とのやり取りも業務効率化できます。一例として、チャットツールを使えば顧客からの簡易な問い合わせはチャットツールが自動応答してくれます。簡易な内容であれば、顧客としても担当者を通すよりもチャットルールのほうが気兼ねなく尋ねられる場合もあるでしょう。

追客

物件提案メールやメルマガの送付も、システム導入によって自動送信に切り替えられます。1通ずつ送付していた時間を、より生産性の高い業務に使えます。営業担当者にとって欠かせない追客業務も効率化可能です。顧客の応対履歴をもとに追客業務を見直し、効果の高い広告や活動に絞り込むことで業務効率がアップし、人件費の削減も期待できます。

外出先での対応

外出が多い社員は、帰社してから書類作業を行う場合も多く、残業時間が長くなりがちです。システム導入によって、日報や経費精算などの作業をオフィス以外でも完了できれば、帰社する必要がなくなります。加えて、外出先でも内線・外線問わず受電できるようになれば、情報共有や社内コミュニケーションも円滑になるでしょう。

テレワーク導入

宅建業法では、契約書については書面の発行と宅地建物取引士による記名・押印が定められています。この業務については、2021年6月時点でオンライン化の目処は立っていません。不動産業界のテレワーク化は、対応可能な業務を選定したうえで、自社が目指す業務効率化を叶えるシステムを導入するという流れで進めていくとスムーズです。

働き方改革に使える補助金・助成金

システム導入やテレワークのための環境整備に使える補助金や助成金もあります。なお、制度の中身が更新・変更される場合もあるため、申請にあたっては必ず最新情報を確認するようにしてください。

小規模事業者持続化補助金

小規模事業者を対象とした補助金です。商業・サービス業では常時使用する従業員の数が5人以下、宿泊業・娯楽業では常時使用する従業員の数が20人以下、製造業その他では常時使用する従業員の数が20人以下の場合に申請可能となります。

補助上限は100万円で補助率は3分の4です。

IT導入補助金2021

中小企業・小規模事業者を対象とする補助金です。「通常枠」に加え、テレワーク環境の整備や対人接触機会を低減する非対面化ツールを対象とする「低感染リスク型ビジネス枠」が新たに設定されました。

通常枠の上限は450万円で補助率は2分の1、低感染リスク型ビジネス枠の上限は450万円で補助率は3分の2となっています。

不動産業界の働き方改革の成功事例

最後に、不動産業界における働き方改革の成功事例を紹介します。次の2つの好事例は自社での取り組みの参考になるでしょう。

株式会社ふじみ野リゾート

従来では、物件提案のたびに担当者が手作業で自社の情報に帯替えをしており、手間がかかるだけでなく、顧客にとっても無駄な待ち時間が発生していました。特に繁忙期の業務効率の悪さが課題となっていました。

複合機によるワンタッチ帯替えシステム導入により、帯替えにかかっていた時間を短縮化でき、多くの顧客にスムーズに対応できるようになりました。出力クオリティも上がり、図面の渡し間違いも起きなくなるなど、より丁寧でスムーズな接客も叶うようになりました。システム導入によって、業務効率化と顧客満足度の向上を実現しています。

株式会社センチュリー21・ジャパン

フランチャイズ契約1000店舗目標に向け、コミュニケーションの活性化を狙っていました。実現手段として、本社と全国の支店の社員全員で共有できるビジュアルコミュニケーションツールとして、社内向けデジタルサイネージを導入しました。

新規加盟店情報について、写真などを通じて視覚的に、かつスピーディに全国の拠点に共有できるようになり、支店間や部門間の一体感が醸成されました。各支店で完結していた事例を新たな店舗展開へのヒントとして活用できるようになるなど、シナジー効果も生まれています。

まとめ

対面での業務が多い不動産業界でも、便利なシステムを導入することで、段階的に働き方改革を進めていけます。日々担当者の負担になっている作業を中心に、システム化できるものがないか検討を始めていきましょう。

働き方改革ラボでは、働き方改革に役立つ情報を、業界を横断して幅広く発信しています。YES・NO形式の簡単な質問に答えるだけで、自社に必要な取り組みを明らかにできます。ダウンロードした資料の裏面には、各取り組みの参考になる「働き方改革ラボ」の記事リンクも掲載していますので、ぜひ参考にしてください。

参考・出典

この記事を書いた人

リコージャパン株式会社
リコージャパンは、SDGsを経営の中心に据え、事業活動を通じた社会課題解決を目指しています。
新しい生活様式や働き方に対応したデジタルサービスを提供することで、お客様の経営課題の解決や企業価値の向上に貢献。
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