不動産売買の電子契約化とは?メリットや事例もあわせて徹底解説!

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不動産売買の電子契約化とは?メリットや事例もあわせて徹底解説!

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紙での契約はコストや工数がかかるため、IT化を進める動きが活発化しています。不動産業界でも、電子契約システムの導入が進んでいます。非対面契約の需要が高まる中、販売機会を逃さないためにも電子契約化は急務でしょう。
この記事では、不動産売買の電子契約化の概要やメリット、具体例を解説しています。ペーパーレス化を進める企業はぜひ参考にしてください。

不動産売買における電子契約

不動産売買では一部の取引を除き、契約書を書面で作成する義務はありません。書面交付が必要なのは、宅地建物取引業法で定められている重要事項説明・売買契約締結・媒介契約締結の3つです。

従来では、電子契約化を進めるうえで、重要事項説明の対面取引を義務付けられていたのがネックでした。しかし、2021年4月からは国土交通省が定めたマニュアルに則れば、どの宅建業者でもIT重説を自由に行えるよう改善されています。 さらに、2021年5月12日にはデジタル改革関連法が成立したため、同年9月1日より「押印義務の廃止・書面の電子化」が認められています。書面を電子化すれば高額な印紙税が課税されずに済むので、不動産売買のIT化がますます進む見通しです。

電子契約の利用推進に向けた国土交通省の運用実験

電子契約化を進めるうえで、国土交通省は段階的に運用実験を開始しています。先立って、2017年からは賃貸契約においてIT重説の運用が開始されました。2年ほどかけて導入に問題ない事が実証されたため、さらなるステップアップとして2019年10月1日からは参加事業者に対し社会実験が行われています。

当初は、個人を含む売買取引におけるIT重説を1年間、賃貸住宅電子契約を3カ月間実施する予定でした。しかし、コロナ禍で電子契約化を進めるのが急務となり、2021年5月にはデジタル改革関連法が可決されました。 同年4月から宅建業者はIT重説の自由化が開始されたのに加え、2021年9月からは書面の電子化が始まりました。既にIT重説の自由化で電子化を進める不動産会社は増えており、書面交付の義務がない賃貸契約の更新・退去に関してはペーパーレス化が進んでいます。

不動産売買を電子契約化するメリット

ここからは、不動産売買を電子契約化するメリットについて解説します。

業務効率化につながる

電子契約化すると、契約のために顧客の元を訪れたり、個別に時間を取ったりする必要がなくなります。コアな業務に就けるうえに、好きなタイミングでやり取りできるので成約にかける期間や手間を省けます。
電子契約が認められる2021年9月以降も書面交付をする場合は、引き続き対面取引や郵送対応が必要です。スタッフと顧客間でスケジュール調整が要るので、作業負担が大きくなります。電子契約なら従来よりもスピード感を持って対応できるため、業務効率化につながるでしょう。

コストが削減できる

電子契約化するメリットの一つとして、郵送費・印紙税をカットできる点が挙げられます。郵送で契約書を送るなら、配達ミスに備えて配達記録付きで送るのが一般的です。配達記録が付く簡易書留・配達証明郵便・レターパックは普通郵便よりも割高で、郵送するほど経費がかさみます。
また、書面交付すると必ず印紙税がかかり、不動産売買契約書に記載されている金額が大きくなるほど徴収額が増します。成約数が多いほどかかる郵送費・印紙税を削減できるなど、電子契約による恩恵は計り知れません。

文書ファイルを電子化して保存できる

電子契約書は、紙で交付する時と違いパソコン・サーバーで管理するため、保管場所に困りません。不動産売買契約書は、債務不履行による損害賠償ができる期間の10年間、あるいは不法行為による損害賠償請求権の期間となる20年間は保存を推奨されています。
紙で管理すると、内容を確認する際は大量にあるファイルから探さなければならず、手間や時間がかかります。業務効率が悪くなるため、膨大なデータの中から瞬時に探せる電子契約書が便利でしょう。

不動産売買を電子契約化する際の注意点

これより先は、不動産売買を電子契約化する際の注意点を解説しています。電子契約化を進めるなら下記に注意しておかないと、トラブルに発展するリスクがあります。

業務フローの構築が必要になる

電子契約化を進めるなら、重要事項説明・売買契約締結・媒介契約締結の書類だけでなく、更新・退去・駐車場の契約書類もまとめて置き換える必要があります。

一部だけ書面交付を続けていると管理に手間取り、社内に普及するのが難しくなります。余計な手間を省くためにも、現場に電子化導入のメリットを説明し、一斉に進めていくのが大切です。
一度業務フローを構築しておくと、人員の入れ替わりがあっても方向性がブレなくなります。

セキュリティ対策をしっかり講じる

電子契約化を図るうえで、セキュリティ対策は欠かせません。契約書の改ざんや漏洩を防ぐためにも、管理サーバーでデータを一括管理するのは避けるべきでしょう。契約書のデータを暗号化して保管したり、サイバー攻撃からシステムを保護したりして有事に備えるのが大事です。
また、サーバーのデータが消失しても復旧できるように、毎日バックアップしておく必要があります。過去には、クラウドサーバーの賃貸借契約をしていた会社のデータが、更新手続きミスで消失してしまった事故も起こっています。

書面での締結が義務化されている契約書もある

2021年6月時点では、書面での締結が義務化されている契約書があります。投資信託契約の約款・労働条件通知書は相手の承諾が必要で、定期借地契約に関しては書面交付が必須です。
ただし、2021年9月にデジタル改革関連法で書面の電子化が認められたのに伴い、宅建業法の改正が行われました。同年9月以降は、定期借地契約についても、賃借人・賃貸人等の承諾を得た場合は、重要事項説明および不動産売買契約書の電子契約が可能となります。

取引先にも環境を整備してもらう必要がある

電子契約が進められる中で、セキュリティ面や保管方法に不安を感じ、書面交付にこだわっている企業は少なくありません。アカウント登録が必要なサービスがあったり、セキュリティ対策を講じる必要があったりと、取引先に環境を整備してもらうことがネックになる可能性があります。取引先が乗り気でない場合は、電子契約のメリットを伝えて導入を検討してもらう必要があるでしょう。

ただし、どうしても電子契約を許可してもらえない際は、自社で電子契約書を保管し、取引先には印刷物に押印して渡す方法もあります。

不動産売買を電子契約化した事例

ここからは、不動産売買を電子契約化した事例を紹介します。事例を踏まえて、電子契約化を上手にすすめましょう。

野村不動産の事例

野村不動産株式会社では、コロナ禍で電子契約のニーズが高まっている事を受け、不動産契約一元管理サービスの「Musubell」を導入しています。「Musubell」は株式会社デジタルガレージが提供しているサービスで、100種類以上の契約書の自動選別・自動作成に対応しています。

さらに、弁護士ドットコム株式会社のサービスである「クラウドサイン」との連携により、データの保管から契約書の締結まで全て電子化を実現しました。必要な契約書類のデータは、クラウドサインを経由して顧客へ送信できます。

契約書類や顧客管理のフォーマット・承認ワークフローといった実務の負担を軽くするシステムを構築した甲斐もあり、作業効率化の課題を解消しています。電子化で営業の半分をリモートワークに移行でき、遠隔でも申請・承認作業が容易となりました。

プロパティエージェントの事例

プロパティエージェント株式会社は、投資用マンションブランドである「クレイシア」の売買取引契約を電子化。ドキュサイン・ジャパン株式会社が提供するドキュサインのプラットフォームにより、様々なデバイスから電子署名が可能になりました。

一般的な契約に用いられる文書形式に対応しているため、Word・Excel・PowerPoint・PDFどれでも署名を自動生成できます。ハンコの印影データも簡単にアップロードできるので、都度押印する必要はありません。

収入印紙代の削減に成功したほか、場所・時間にとらわれなくなり、利便性が向上しました。成約までの作業負担を軽減できるのはもちろん、契約書類の管理が簡単になり、顧客満足度の向上につながっています。さらに、クラウド管理によって従業員による紛失・盗難がなくなるので、セキュリティ強化も見込んでいます。

まとめ

デジタル改革関連法の成立により、2021年9月から電子契約が本格的にスタート。契約手続きだけでなく社内の申請や稟議など、書類のやり取りで時間の無駄や管理の手間が発生していませんか?そのような課題をお持ちの方には一連の業務を電子化するワークフローシステム導入がおすすめです。
働き方改革ラボでは、ワークフローシステムの導入によるメリット・効果を紹介している資料を請求できます。導入前にぜひ確認してみてください。

参考・出典

この記事を書いた人

リコージャパン株式会社
リコージャパンは、SDGsを経営の中心に据え、事業活動を通じた社会課題解決を目指しています。
新しい生活様式や働き方に対応したデジタルサービスを提供することで、お客様の経営課題の解決や企業価値の向上に貢献。
オフィスだけでなく現場や在宅、企業間取引における業務ワークフローの自動化・省力化により、“はたらく”を変革してまいります。

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