改めて問われる、生産性向上のための人材育成の重要性

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働き方改革の推進に伴い、企業には生産性の向上がより求められる時代になりました。生産性を向上する方法の一つとして、社員一人ひとりの育成方法に改めて目を向ける企業も。今回は、働き方改革における人材育成の重要性と、その効率的な実施方法について考えていきましょう。

人材育成に関する実態

働き方改革の一環として、残業時間の規制や有給休暇取得の義務化が進み、社員一人あたりの年間総労働時間数に上限が設定されました。つまり、限られた時間の中で、今まで以上の成果を発揮すべく、社員一人ひとりがよりよいパフォーマンスをすることが求められているのです。そのために、自社の人材育成とその効率性が鍵になるということは、言うまでもありません。

厚生労働省が公表している「労働経済の分析―働き方の多様性に応じた人材育成の在り方について―(平成30年度版)」によると、企業が負担する能力開発費は2014年まで低下の一途をたどっていました。しかし、2015年以降は増加に転じています。産業や企業規模に関係なく、人材育成を強化していくという動きは今後も続くと考えられており、主にこの流れは、人手が不足しがちな企業を中心に生じるとみられています。

また、同資料によると、企業の人材育成の目的として最も多く挙がっているのが、「今いる従業員の能力をもう一度アップさせ、労働生産性を向上させる」ということ。次点は「従業員のモチベーションを維持・向上させる」、「数年先の事業展開を考慮して、今後必要となる人材を育成する」と続いています。

働き方改革と人材育成

働き方改革が進むにつれ、地方に住みながらテレワークを継続するケースや、介護や育児との両立を図るため時短で働くケースなど、人々の働き方はますます多様化しています。こうした転換期である昨今は、人材育成の在り方について今一度見直すチャンスでもあるといえるでしょう。

少子高齢化により労働力が減少する状況下でも、持続的な経済成長を実現し、誰もが主体的にキャリア形成できる社会を実現していくために、厚生労働省は以下の方策を掲げています。

  • 能力開発等により一人ひとりの労働生産性を向上する
  • 誰もが活躍できる社会の実現に向けた雇用管理・働き方を推進する
  • 複線的なキャリア形成を見据え、生涯を通じて、必要な能力・スキルを身につけられる環境を整備する

これらを基に、人材育成の方向性を考えていきたいものです。

企業が人材育成を行う際のポイント

人材育成は、従業員個人の成長や自己研鑽に依存するだけでは、企業側の望む形に進まない可能性があります。ここでは、企業が主体となって人材育成を進めていくうえでの重要なポイントを見ていきましょう。

組織の課題を明確化

人材育成をする前に、まずは自社がこれから伸ばしていくべき点と、改善の必要がある部分を把握し、育成の計画を立てることが大切です。自社の現状を分析する手法としては、たとえば「SWOT分析」というフレームワークがあります。この手法は、Strength(強み)、Weakness(弱み)、Opportunity(機会)、Threat(脅威)の頭文字をとったもの。競合他社や市場のトレンドといった自社を取り巻く外的環境と、自社の資産やブランド力といった内的環境を、プラスの面とマイナスの面の双方で分析していくものです。自社の現状を全体で共有することで、解決すべき課題が明確化されるため、その後の人材育成の方向性の軸となるでしょう。

得意分野やレベルの把握

社員がそれぞれ、どのようなスキルをどの程度持っているかを把握しておくことも、人材の育成にはとても大切です。たとえば、ある社員が仕事の流れを十分把握していることがわかれば、年齢や社歴に関係なく、新入社員のOJTなどの教育係を任せられるかもしれません。また、ある分野における資格や経験を持っている新入社員がいることがわかれば、他の新入社員と同様の研修プログラムを受けなくても、即戦力として活躍できる可能性があるでしょう。このように、社員それぞれの能力を把握することが、研修にかかる時間やマンパワーを節約できるといった効率的な人材育成につながると考えられます。

課題ごとの目標設定

従業員一人ひとりに必要な課題を見極め、目標を設定することも大切です。たとえば営業職であれば、1か月目に電話のトークスクリプトを暗記、2か月目にお客様のアポ取りの流れを覚える、といったように、時系列で目標を設定するのがよいでしょう。スキル習得の効率的な道筋を定めることで、集中して課題の克服に取り組めるため、より効果的な人材育成につながります。

人材育成方法 それぞれのメリットデメリット

いよいよ実際に人材育成を行うフェーズにおいては、EラーニングやOJT、研修、メンターをつけるなど、さまざまな方法を考えます。それぞれにメリットとデメリットがあり、それらを理解したうえでどの方法を採用するか見極めたいものです。

たとえば大勢を対象にできる「Eラーニング」は、いつでもどこでも受講できるのがメリットである反面、繁忙期には受講の時間が確保できず後回しにされがちというデメリットも。

社外に外注する「研修」では、市場のトレンドを知れたり、業務の視野を広げたりできる貴重な機会になる一方で、参加者が受け身になりやすい点が懸念されます。グループディスカッションやレポートの提出といった、能動的に知識を身につけるためのフォローアップも必要かもしれません。

先輩社員が後輩社員をサポートする「メンター制度」では、業務内容がもちろん、生活全般におけるサポートも叶え、後輩社員の精神的な安定にもつながります。一方で、メンターの負担が大きくなる場合も多く、そのフォロー体制も整えておく必要があるでしょう。

なお、企業の中には、人材育成をサポートする「費用」を補助しているところも多く見受けられます。ただし、従業員の知識やスキルの向上を図るための「時間」のサポートも、費用と同時に必要であることを忘れてはいけません。

生産性向上と人材育成の両立

人材育成に取り組み、社員一人ひとりが知識やスキルを獲得していくと、必然的に仕事の作業スピードが向上します。さらに、業務内容を見極める力もつくので、業務改善を提案できる社員も増えてくるかもしれません。ただし、人材育成を介した業務改善や働き方改革は、すぐに結果が目に見えて現れるものとは限らず、長期的な目線が必要です。社員は、日々の業務を通した経験と、企業側が提供する研修の知識の双方によって、ある程度の時間をかけながらスキルを身につけていくもの。そのことを念頭に置きながら、適切な研修をタイミングよく計画していくことで、より効果的な人材育成につなげていきたいものです。

人材の育成から生産性の向上へ

業務における知識やスキルは、実際の業務の経験から得られることも多くを占めます。社員の実務経験を大切にしながらも、適切なタイミングで学びの場を提供していくことで、企業はより効果的に人材育成が実現できるでしょう。

生産性向上を実現するために、まずは自社の課題やニーズを具体化したうえで、人材育成の的確な方法とタイミングを見極めていきたいものですね。

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参考・出展

仕事と生活の調和」推進サイト│内閣府男女共同参画局
平成30年版 労働経済の分析 -働き方の多様化に応じた人材育成の在り方について-|厚生労働省

この記事を書いた人

リコージャパン株式会社
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