呼びかけ次第のAIスピーカータイプ!?2019年度の新入社員とは?

From: 働き方改革ラボ

2019年05月15日 07:00

この記事に書いてあること

2019年度がスタートし新入社員が入社したことで、皆さまの職場の雰囲気にも変化があったのではないでしょうか。5月には新元号「令和」も始まり、新たな時代の幕開けとともに新生活をスタートさせた今年度の新入社員。そんな彼らと良好な関係を築けるよう、この記事を読んで2019年度の新入社員について理解していきましょう!

2019年度新入社員は「呼びかけ次第のAIスピーカータイプ」?

新入社員のタイプ」については、日本生産性本部にて1973年度からほぼ毎年、さまざまな人や機関によって命名されてきました。そこには、新入社員の特徴を理解し、育成に役立てたいというねらいがあったようです。過去の例としては「ドローン型(2016年)」や「デイトレーダー型(2007年)」などがあり、いずれもその当時話題となった言葉を引用したネーミングとなっています。

2018年度からは、この活動が産労総合研究所に引き継がれました。そして今年発表された2019年度の新入社員のタイプは、「呼びかけ次第のAIスピーカータイプ」だそう。

昨今CMなどによって注目され、各社から発売が相次ぐ話題のAIスピーカーは、話しかけることでさまざまな要求に応えてくれる多機能グッズとして知られています。生活をより便利にするとされる優秀なAIスピーカーですが、その機能を十分に発揮させるためには操作する前に細かい設定をしたり、補助装置を用意したりする必要があります。

このような特徴を新入社員のタイプと重ね合わせると、「売り手市場の就活」という背景や、「指示を待って行動する受け身な傾向」、さらには「可能性を秘めているが、それを発揮させるためには丁寧な育成や環境整備が必要」といった育成のヒントが見えてくるのではないでしょうか。

新入社員の大切にする価値観

最短で大学を卒業し入社した、いわゆる2019年度“ストレート”入社の新卒者が生まれたのは1996年度。幼い頃には「リストラ」の話題を耳にし、就職を意識する頃には「過労」や「パワハラ」のニュースが飛び交うような状況だった世代だと考えられます。その影響か、今年の新入社員は、就職に対して大きな期待を持たない傾向にあるそう。そんな彼らが大切にしている価値観とは、どういうものなのでしょうか。

ここからは、新卒採用サイト「OfferBox」を運営する株式会社i-plugが実施した「【2019年卒版】就活生の「働き方」に関する意識調査アンケート」の結果を見ながら、彼らの価値観について掘り下げてみたいと思います。

「安定性」より「将来性」

「どのような企業に魅力を感じるか」という質問で「将来性がある」を選んだ人は、前年の調査の55.2%から60.3%に上がりました。一方、「安定した事業を続けている」を選んだ人は、前年45.0%から37.4%に減少。この結果から、2019年度の新入社員は企業に対して安定性よりも将来性を重視する傾向が強いことがうかがえます。

転職は「あり」

「将来的に転職もありだと思いますか?」という質問に関しては、「あり」が61.2%、「なし」が7.6%でした。さらに「転職「あり」または「なし」を選択した理由」については、「キャリアアップのため」「自分のやりたいことを重視するから」といった項目が上位にランクイン。2019年度の新入社員は、キャリアアップや自分のやりたいことを重視したうえでの転職という考えを持つ人が多く、転職について前向きに捉えているようです。

「やりたいこと」より「活躍できること」

「入社後の活躍・評価についてどう思いますか?」という質問に対して「自分が活躍でき、社内外から評価される仕事ならば、自分のやりたい仕事でなくても良い。」が45.8%、「活躍し評価されるかどうかではなく、自分がやりたいことにチャレンジしたい。」が41.1%という結果でした。わずかの差ではありますが、「やりたいこと」より「活躍できる」ことを重視する新入社員が多く、やりがいや充実感よりも、他者からの評価を気にする傾向が見て取れます。

上手な関係の築き方

ここまで2019年度の新入社員のさまざまな特徴や価値観について見てきましたが、彼らと良好な関係を築くためには、こうした特徴や価値観を理解し、尊重することが大事ですね。

「呼びかけ次第のAIスピーカータイプ」と命名された2019年度の新入社員。意思をあまり表に出さないことや、受け身な傾向を指摘されていますが、心の中には「活躍し評価されたい」といった前向きな考えや可能性を秘めています。こうした彼らの実力を十分に発揮させるためには、叱って育てるよりも、こまめに「語りかける」ことが得策かもしれません。「丁寧に教える、対応する」「仕事の意義について説明する」といったことが求められるでしょう。

自分が新入社員だった頃との違いに驚いたり、甘やかしているように感じたりすることがあるかもしれませんが、世代によって周囲の環境や時代に違いがあるのは当然です。ポイントは、自分たちの価値観を押し付けるのではなく、その違いを受け入れること。自分の価値観を柔軟に変化させていくことが、新入社員との良好な関係を築く鍵となるのではないでしょうか。

記事執筆

働き方改革ラボ 編集部 (リコージャパン株式会社運営

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