身の丈ITとは?小規模事業者のIT化をサポートする施策を解説

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地方企業や中小企業・小規模事業者にとって取り組むべき課題のひとつが、ITツールによる業務効率化です。さまざまな規模の企業の働き方改革を進めるため、政府によって「身の丈にあったITツール(身の丈IT)」の浸透を目指した導入サポートや、人材育成の取り組みが進んでいます。今回は、そんな「身の丈IT」と働き方改革との関連性や、政府が進める身の丈ITの具体的な支援策の内容を解説します。

働き方改革を進める「身の丈IT」とは?
地方・中小企業のIT化が進まない理由
身の丈ITを進める具体策は?
身の丈に合ったIT化で業務効率化を進めよう!

働き方改革を進める「身の丈IT」とは?

大手企業だけでなく、地方企業や中小企業・小規模事業者にとっても、業務効率化や将来的な成長のためにIT化は欠かせません。ただ、中小規模の企業の業務を支援するITツールは、適切に活用されていないという課題があります。

中小企業庁が、経済産業省「小規模企業白書(2018年)」などの資料からまとめた調査によると、小規模事業者のうち42%が「財務・会計」「在庫管理」「給与・勤怠管理」「受発注」「顧客管理」といった間接業務のうち、どの業務もIT化していないと回答。小規模事業者のIT化には多くの余地があることがわかっています。

一方で、小規模事業者が安価で簡単に使えるSaaS型サービスが数多く登場しています。経済産業省や中小企業庁は、これらのサービスの中から、中小企業が自社に合ったITツールを活用できるよう利用を促進。業務効率化を実現する「身の丈IT」を、中小企業に浸透させるための支援を行っています。

地方・中小企業のIT化が進まない理由

「身の丈IT」として業務効率化を支援するツールがメーカー・販売会社(ベンダー)から提供されているにも関わらず、なぜ地方企業や中小企業・小規模事業者の間ではIT化が十分に進まないのでしょうか。企業側の課題のひとつが、経営層や社員のITに関するリテラシー不足です。IT化が生産性にもたらす効果や、どんなITツールがあるのかについて知識がないため、導入に向けた検討が進まないという状況が生まれています。

ツールを提供するベンダー側にも原因があります。地方企業や中小企業に対する営業活動やマーケティングを行うためのリソースが不足しているため、ツールを必要としている企業にサービスの情報を届けることができていないという課題があります。スタートアップを含むベンダーに対する信頼性の不足も、普及が進まない理由のひとつです。

中小企業にとって使いやすいITツールが増える一方で、企業の担当者が自社に相性の良いツールを的確に選ぶことが難しいという課題もあります。平成30年度に中小機構が実施したアンケート調査によると、IT未導入企業のうち54%が、IT化による業務効率化・生産性向上の有効性について理解しているという結果が出ています。また、IT未導入企業の75%が、IT導入の効果や使い方やアプリ・ソフトなどの「情報が得られたらIT導入を検討する」と回答。IT導入に関する情報提供を含めた支援が、企業のデジタル化には欠かせないと言えるでしょう。

身の丈ITを進める具体策は?

では、「身の丈IT」の導入支援として、どのような取り組みが行われているのでしょうか。

中小企業庁や、国の中小企業政策の中核的な実施機関である中小機構は、情報提供を中心としたさまざまな支援を実施。導入のイメージがしやすい事例紹介なども充実させることで、中小企業や小規模事業者にとってもITツール導入のハードルは高くないことを伝えていく方針です。

なお、サイトやイベントなどを通じて情報を得られるサービスや支援事業者の種類や規模はさまざまですが、初めてのIT導入については、実績が豊富な大手ベンダーに相談をすると安心です。次からは、中小企業庁や中小機構が取り組む主な支援策についてご紹介します。

業務用アプリ紹介サイト「ここからアプリ」

初めてITツールを導入しようとする中小企業や小規模事業者に、使いやすいアプリを紹介するサイトが『ここからアプリ』です。「小売業」「飲食業」などの業種や、「ホームページ作成」「経費精算」「POS」「給与計算」などの目的を入力することでアプリを検索できます。アプリの検索結果は、導入実績数、初期費用、ランニングコストで並び替えが可能。サイトには、アプリの導入事例や支援施策やセミナーなど、IT導入に役立つ情報も掲載しています。

EC活用支援ポータルサイト「ebiz」

ebiz』は、インターネット販売(EC)を進めたい中小企業や小規模事業者のための情報サイト。EC活用支援サービスやツールの紹介やイベント・セミナー情報、また、商品を自社サイトやモールで販売している企業の取り組み事例など、有益な情報を提供しています。国内EC、国際的なインターネット販売の越境EC、IT活用の3つのジャンルのノウハウを提供するオンライン講座の動画も配信。EC活用に関して、通話アプリやメールを使って無料で専門家に直接相談ができる支援も、こちらから申し込みができます。

支援事業者に出会えるイベント「EC Camp」

「EC Camp」は、中小企業や小規模事業者のECビジネスのノウハウ収集や、EC事業者との出会いを実現するイベントです。ECサイトの構築や越境ECの方法などの課題について、支援事業者にブースで直接相談ができます。2021年2月8日~19日には、55社のEC支援事業者が出展するオンラインイベント『EC Camp オンライン 2020』が開催予定。チャットやWEB会議ツールを使って支援事業者に個別に相談ができるほか、SNS活用やWEBプロモーション、サイト構築などについて学べるオンラインワークショップや、オンライン講座といったコンテンツも準備されています。参加対象者は中小企業・小規模事業者。事前登録制で、参加費は無料です。

IT人材の育成

中小企業を支える経営者や管理職層に研修を行う『中小企業大学校』など、IT化を実現する人材育成の取り組みも充実しています。中小企業大学校では、中小企業のIT導入を促進する実践的な研修や、IT利活用促進を担う支援担当者を対象とした研修を実施。

また、商工会議所など中小企業を支援する機関向けの講演会も行われています。その他、「IT導入支援に係るガイドブック」を支援機関に配布するなど、IT導入支援者を増やす取り組みも進めています。

身の丈に合ったIT化で業務効率化を進めよう!

中小企業や小規模事業者にとって、デジタル化のために専任のIT担当者を確保することは困難です。また、知識が十分ではない状態でツールの選定や導入を進めても、機能が使いこなせなかったり、自社の課題に見合わない高額なシステムを導入してしまったりといった事態に陥ることもあります。

政府は、プラットフォーム上での情報収集や人材育成などのサポートのほか、中小企業や小規模事業者をサポートする『よろず支援拠点』や、チャットで話せるオンライン相談サービス『E-SODAN』など、経営相談を受け付ける窓口も設置しています。

「身の丈IT」を成功させるためには、サービスの規模や予算も含めて、自社の状況や課題に応じたツールを選ぶことが不可欠です。サイトでの情報収集やイベントへの参加に加えて、セミナーに参加して専門家のアドバイスを適切に活用するなど、自社に合ったITツール導入を進めましょう。

※外部サイトに移動します

【チェックシート】会社の今を棚卸し!「働き方を変える101のコト-チェックリスト」

参考・出典

中小機構の行う「身の丈IT活用」に関する取り組み│中小企業庁
中小企業の身の丈に応じたITツールの普及促進について│中小企業庁
2018年版「小規模企業白書」全文│中小企業庁
ここからアプリ│中小機構
中小企業のためのEC活用支援ポータルサイト【ebiz】 |中小機構
EC Camp オンライン | 中小機構 2020
中小企業大学校|中小機構
よろず支援拠点全国本部 | 中小機構
E-SODAN 〜いつでも経営相談室〜 |中小機構

この記事を書いた人

リコージャパン株式会社
リコージャパンは、SDGsを経営の中心に据え、事業活動を通じた社会課題解決を目指しています。
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