意外と知らない!会議で使える、目的別の座り方

From: 働き方改革ラボ

2018年11月27日 07:00

この記事に書いてあること

なんとなく、こっちが上座だから・・・と、座っていませんか?

席順は古くて新しい話題で、今もときどき会議の席順についてSNSやメディアで話題となっています。

しかし、それらの多くは「こちらが上座であちらが下座で」「目上の方から上座に近く」「間違って上座に座ってはいけない」・・・といった、礼儀についてのものがほとんどです。

もちろん、日本でビジネスを円滑に行うためにはこういった知識は必要です。しかし、はたしてコミュニケーションの目的を達成するのにそれが一番重要でしょうか?

実は会議だけではなく日常の業務や家庭でも、席の並べ方は成果や生産性を大きく左右しています。本日は目的別に席の並べ方について考えます。

意外と大事!「視線がどう交わるか」

席の並べ方を考えるときに重要なのは、参加者の「視線の交わり方」です。

視線は、意思を伝えたり存在を感じさせるため、意識していなくても緊張感を生みます。

普段の仕事の中で「なんとなく居心地が悪いな」「なんだか緊張するな」と感じたりするときは、座り方が影響している可能性が高いのです。

視線の交わり方はコミュニケーションの相手との関係性を大きく左右しています。基本形を4つのパターンで見てみましょう

視線の交わり方の基本形4つ

並行する視線

説明:肩を並べて、同じモニターやホワイトボードに向き合っている状態

特徴:最もリラックスできる席の並べ方です。相手が視線に入りにくく、緊張感が和らぐため、相手と別のことしていると気にならなくなります。

効果:意識や方向性を相手と同じ方向にそろえ、目標や課題に対して向き合う仲間意識を醸成することができます。

直交する視線

説明:テーブルや机を挟んで斜めに座る状態

特徴:緊張感とリラックスを交えることができる座り方です。

効果:フォーマルすぎず、すこし崩れた親しみやすい雰囲気を作ることができます。

正面からの視線

説明:机やテーブルを挟んで向き合って座る状態。相手と近いほど緊張感が高まります。

特徴:最も緊張感が高い座り方です。フォーマルな打ち合わせでよく使われますが、座り方自体が対立を生むことがあります。

効果:議論や一方的な通達、相手にプレッシャーを与えることを意図する場合に最も効果が高いタイプです。両者の立場が同等の場合には、膠着状態や対立、反発を招くこともあります。

視線の距離

説明:同じ座り方でも、相手との距離が近いほど緊張感が高く、離れたり仕切りで視線を遮ることでリラックスや疎外感を生みます。

特徴:正面から向き合う場合でも、視線の距離を広くとったり、直接視線を合わせないようにすることで緊張感を和らげることが出来ます。コの字型など間にスペースが入ると効果が大きくなります。

効果:目的に応じて調整することで、座り方の効果を強めたり弱めたりすることが出来ます。

目的別!席の並べ方

発散させる・一体感をつくる

向いている視線タイプ:平行する視線

解説:ホワイトボードやモニターに向かって複数人で会議を行うのは、緊張感が少なく意見を出しやすく、また同じテーマに向き合うというチームビルディングに向いています。

会議の例:ブレインストーミング、アイデア出し、情報や課題の整理、目標・タスク設定

教える・引き出す

向いている視線タイプ:直交する視線

解説:並行する視線の一体感と、正面からの視線の緊張感を併せ持つことができるため、相手の反応を見ながら教えたり、相手の考えを引き出すのに向いています。

会議の例:トレーニング、勉強会、フィードバック、悩み相談

伝える・伝えられる

向いている視線タイプ:正面からの視線

解説:参加者の力関係に差があり、情報の伝達や決定事項の通達などをする場合には、このタイプの座り方が向いています。

会議の例:面接、通達、一方向の連絡、商談、営業

議論する・決める

向いている視線タイプ:正面からの視線(視線に距離を置く)

解説:緊張感がありながらも視線に距離を置くことで、相互に意見を述べたり、集約して物事を決めるのにはこのタイプが向いています。大人数の参加者にも対応しやすい形式です。

会議の例:ディスカッション、ディベート、審議会、役職会、委員会

区切る・表明する会議

向いている視線タイプ:正面からの視線(1対複数)

解説:多人数に対して1人の意思を伝える場合には、距離をとって正面から向き合うタイプが向いています。

会議の例:講演、セミナー、キックオフ、目標・結果発表、表彰

いつもの・・・ではなく、目的にあった席の並べ方を

普段あまり意識していないつもりでも、実はなんとなく無意識のうちに仕事でも家庭でこういった目的に合わせた座り方をしています。

その裏返しとして、無頓着に座り方を決めること自体がメッセージとなり、その場にいる人の関係や感情に影響を与えることも多いのです。

座り方が相手に与える影響を把握していれば、目的に合わせて座る位置や机のレイアウトを変えて円滑にコミュニケーションをすることが出来ます。

今日はいつもとちょっと違う座り方で、目的にあった席の並べ方をしてみませんか?

記事執筆

働き方改革ラボ 編集部 (リコージャパン株式会社運営

「働き方改革ラボ」は、”働き方改革”が他人ゴトから自分ゴトになるきっかけ『!』を発信するメディアサイトです。
「働き方改革って、こうだったんだ!」「こんな働き方、いいかも!」
そんなきっかけ『!』になるコンテンツを提供してまいります。新着情報はFacebookにてお知らせいたします。

記事タイトルとURLをコピーしました!

https://www.ricoh.co.jp/magazines/workstyle/column/meeting-layout/

業種別で探す

テーマ別で探す

お問い合わせ

働き方改革ラボに関連するご質問・お問い合わせは
こちらから受け付けています。お気軽にご相談ください。

お問い合わせ