製造業における改善事例【17例】|製造業の抱える課題や改善手順など合わせて解説

From: 働き方改革ラボ

2022年10月12日 07:00

この記事に書いてあること

製造業の業務上の課題を解決するには、どうすればいいのでしょうか。製造業の課題については、さまざまな企業が業務の改善に成功しています。この記事では、製造業で働き方改革を進めている方に向けて、具体的な改善事例を紹介します。製造業が抱えている課題や業務改善の手順などもあわせて解説するため、ぜひ参考にしてください。

※2022年3月に公開した内容をまとめた資料を公開しました 2022/10/12

製造業における改善事例【17例】

製造業の企業においては、業務についてさまざまな改善事例があります。ここでは、改善事例をケース別にくわしく紹介します。

コロナ禍やテレワーク推進にも対応した改善事例

1.日進機工株式会社

日進機工株式会社は、特殊技術を活用して産業設備のメンテナンスを行っている企業です。既存の働き方では、紙の書類や社内のファイルサーバーにあるデータを活用しにくいという課題がありました。

そこで、紙の書類をスキャンによってデータ化し、社内のファイルサーバーに蓄積していたデータとともにクラウドストレージで管理する方法に切り替えました。その結果、外出先や自宅からでもアクセスできるようになり、作業効率が上がっています。

2.株式会社 日立製作所

株式会社 日立製作所は、さまざまな技術を活用して幅広い機器を製造している企業です。事業所見学を実施していますが、コロナ禍におけるリモートの事業見学では臨場感が伝わりにくいという問題がありました。

そこで360度を撮影できる動画やVRを活用したところ、よりリアルな様子を伝えることに成功しています。

3.有限会社エクサス

有限会社エクサスは、電子機器の基板の設計、製造、組み立てなどを行っている企業です。請求業務の連携がうまくいかず、請求書の発行や入金管理が滞っていました。

クラウド上で利用できる請求管理システムを導入した結果、請求データの一元管理が可能になり、請求書もスムーズに発行できています。テレワークでも社員同士がスムーズに連携できるようになりました。

4.井村屋グループ株式会社

井村屋グループ株式会社は、さまざまな食品を製造している企業です。大地震の発生に備えるBCP対策のため、クラウドサーバーの利用を検討していました。海外からでもアクセスできるセキュリティが万全なクラウドサーバーを導入したところ、普段の業務の効率化にも成功しています。テレワークの推進にもつながりました。

本社と国内外の工場など拠点間・部門間の連携強化や情報共有のための改善事例

5.中央電子株式会社

中央電子株式会社は、さまざまな分野の電子機器やシステム機器を設計、製造、販売している企業です。本社と各地域の営業所でリアルな情報共有が実現できておらず、改善したいと考えていました。

そこでテレビ会議システムを導入し、離れた場所同士での情報共有をスムーズに行えるようにしました。人が移動する必要がないため、経費削減にもつながっています。

6.株式会社サンコー

株式会社サンコーは、一般家庭用のガス栓と継手を主に設計から製造販売まで行っている企業です。本社と工場は物理的に離れており、コミュニケーション不足が生じていました。
そこで、テレビ会議システムや電子黒板などを導入しました。その結果、まるでその場でやり取りしているようなリアルなコミュニケーションを実現しています。

7.サンヨー食品株式会社

サンヨー食品株式会社は、即席麺などの製造販売を行っている企業です。大手企業であり、国内に多数の拠点が広がっています。各拠点が参加する会議をより効率的に実施したいという課題がありました。

誰でも簡単に使える高性能のテレビ会議システムを導入した結果、離れた場所同士でもスムーズなコミュニケーションを実現できています。

8.日本全薬工業株式会社

日本全薬工業株式会社は、動物用医薬品の開発、製造、輸入、販売を行っている企業です。全社的なコミュニケーションを活性化したいと考えており、本社から各拠点へ情報を配信できる環境を求めていました。

そこで、遠隔配信ができる設備とともに、各拠点にデジタルサイネージを導入しました。これにより、少ない負担で全社的な情報共有を実現できています。

9.藤森工業株式会社

藤森工業株式会社は、幅広い分野で活用できる包装材や容器などの研究、開発、生産、販売をしている企業です。さまざまな場面において、拠点同士の連携のしづらさを感じていました。

従来使用していたテレビ会議システムから遠隔配信に対応している高性能のシステムへ切り替えた結果、より臨場感のあるやり取りが可能になりました。

製造物流工程の改善事例

10.京三電機株式会社

京三電機株式会社は、自動車関連の機器を製造している企業です。作業員に担当者がついて作業時間を把握していましたが、手間や時間がかかる点を課題として捉えていました。

そこで、屋内で利用できる位置情報サービスを導入し、作業員の様子を把握できるようにしています。手間や時間が減っただけでなく、データによる多面的な分析も可能になっています。

検図作業の負荷軽減を実現した改善事例

11.株式会社 田島軽金属

株式会社 田島軽金属は、アルミ鋳物を製造している企業です。もともと図面を目視で確認していましたが、そのために多くの時間がかかっていました。
そこでパソコンを通して検図や比較ができるシステムを導入し、時間短縮に成功しています。専門的なスキルがない人でも図面のチェックができるうえに、見落としも少なくなっています。

工程表の管理や設計会議、技術研修などに役立つコミュニケーションツールを導入した改善事例

12.三菱鉛筆株式会社

三菱鉛筆株式会社は、筆記具を扱う大手企業です。会議の資料作りにかかる手間を減らし、コミュニケーションも活性化したいと考えていました。

そこで、書き込みができる電子黒板をオープンスペースに導入しました。その結果、思いついたときにすぐアイデアを書き込めるようになり、活発な議論につながっています。

13.味の素エンジニアリング株式会社

味の素エンジニアリング株式会社は、食品加工メーカーの工場の建設や再構築を手掛けている企業です。図面や写真を確認しながら現場へ細かい指示を出す必要があり、メールや電話では対応できない状況でした。

電子黒板を導入したところ、離れた場所からでも詳細な指示を出せるようになっています。書き込んだ内容がリアルタイムで反映されるため、打ち合わせの精度も向上しました。

14.株式会社日清精工

株式会社日清精工は、金型の設計や製造を行っている企業です。工程表をExcelで管理していますが、打ち合わせの際に確認しにくい点が問題となっていました。

電子黒板を導入し、Excelで作成した工程表をそのまま表示できるようにしました。直接書き込みができるうえに、保存も可能です。そのため、必要なときに打ち合わせの内容をすぐ確認できるようになりました。

15.三栄ハイテックス株式会社

三栄ハイテックス株式会社は、LSI大規模集積回路の開発や設計を行う企業です。新人研修において一般的なホワイトボードを使用していましたが、後ろの席の人から見えにくい点や、表現の幅が限られている点が課題となっていました。

そこで電子黒板を導入し、各自のパソコンに直接内容を表示できるようにしました。その結果、研修の質が高まり、スムーズな新人育成を実現しています。

納品書や請求書をデジタル化・クラウド化した改善事例

16.株式会社 ノリタケカンパニーリミテド

株式会社 ノリタケカンパニーリミテドは、セラミックスの技術を用いたさまざまな製品を製造している企業です。情報企画室では幅広い業務に対応しており、経理処理の負担が大きくなっていました。
そこで、請求書を管理するシステムを導入し、経理作業の一部を自動化しました。手作業が大幅に減り、作業時間を80%以上削減できています。

17.株式会社福井洋樽製作所

株式会社福井洋樽製作所は、工業用容器の開発、製造、販売を行っている企業です。帳票を本社でまとめて管理していますが、手作業のため負担が大きくミスも発生していました。

AIを搭載している帳票認識システムを導入し、請求書の受け取りや整理を自動化しています。スムーズな管理が可能になり、負担やミスを少なくできています。

製造業が抱える課題とは

製造業の企業はさまざまな課題を抱えています。ここでは、具体的な課題について解説します。

人材不足

日本では労働人口が減少しており、製造業においても人材の確保は大きな課題のひとつになりつつあります。採用の募集をかけても若い世代からの応募がなかったり、応募数も少なかったりするケースも珍しくありません。また、厚生労働省の令和2年上半期雇用動向調査結果の概況を見ると、サービス業などよりは低いものの比較的離職率も高い水準にあり、人材不足の問題を解消するのは難しくなっています。

IT活用の遅れ

総務省の令和3年版情報通信白書によると、海外のほかの国と比較すると、日本はICTの導入が遅れていると指摘されています。製造業においても積極的にICTを導入し、業務の効率化を進めなければなりません。

また、製造業においてデジタル・トランスフォーメーションに取り組む企業がアメリカと同じ水準になった場合、対前年度比で5.7%も売上を向上させられるというシミュレーション結果もあります。この場合金額に換算すると、約23兆円の押し上げ効果です。

製造業の生産効率が下がってしまう原因

製造業の生産効率が下がる原因は複数あります。業務の標準化が進んでいなかったり、指示の仕方に問題があったりするケースもあるでしょう。また、在庫管理や部品調達の流れがスムーズにいっておらず、ミスが多く発生している場合もあります。人材不足に陥っており、思うように業務を進められない状況になっている企業もあります。

製造業における業務改善に必要な手順

業務改善を進める際は、最初に現状の問題点や課題を洗い出しましょう。改善すべき部分を特定したうえで、改善策のアイデアを出していきます。そのなかから採用するものを決め、実際に導入します。

その後は、改善策の実施によりどのような効果が出たか検証することも大切です。継続的に取り組み、さらに改善を加えましょう。

業務改善が成功した場合に期待できる効果

業務改善に成功すれば、効率化を実現できます。連絡事項、製造工程、在庫数などを可視化でき、把握しやすくなるでしょう。

また、システム導入によって業務の効率化が行われれば、情報共有やデータ検索の工数も削減可能です。コストを削減する効果も期待できるため、社員の育成や新たな設備投資へ資金を回せます。

さらに、自社の製品の品質を保ちやすくなり、売上の安定や顧客満足度の向上にもつなげられます。

まとめ

製造業においては、さまざまな企業が業務改善を行っています。自社の課題にあわせ、役立つツールやシステムを活用しているケースが多いです。紹介した事例を参考にしつつ、自社の業務改善を成功させるための取り組みを行いましょう。

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