【2021年度版】5分でわかる中小企業経営強化税制!条件や申請の流れを解説

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中小企業庁など行政は、中小企業の経営力強化や投資をサポートする制度を整備しています。そのひとつが「中小企業経営強化税制」です。これは、設備投資を行う中小企業に対して、条件を満たせば、法人税・所得税からその費用分を控除する制度。予算の問題で、なかなか大きな設備導入に踏み込めないという企業にとっては、後押しになる税制です。

当初の適用期限は令和3年3月31日までの予定でしたが、新型コロナウィルス流行によるDX(デジタルトランスフォーメーション)推進の高まりによって、2年の延長が決定し、令和5年3月31日までとなりました。期限の延長に伴って新たに追加された項目の情報と適用の条件や申請のステップについて、抑えておきたい基本的な情報を中心に内容をお伝えします。

※2020年2月公開記事を更新しました。

中小企業経営強化税制とは?

中小企業経営強化税制とは、中小企業の設備投資による企業力の強化や生産性向上を後押しする制度です。中小企業者が、中小企業等経営強化法の認定を受けた経営力向上計画に基づいて新たな設備を取得し、指定された事業にそれを利用すると、即時償却、または取得価格の最大10%の税額控除という優遇が受けられる税制です。

働き方改革の推進もサポート

中小企業経営強化税制は、働き方改革の推進もサポートする制度です。中小企業が職場環境や、業務の効率性を改善するための設備投資も対象です。

たとえば、従業員が使う食堂、休憩室、更衣室などの施設内設備も、その投資とみられます。また、テレワークに使う機器、テレビ会議システムや勤怠管理システムの費用についても申請が可能。これらの目的で設備を購入した場合に、制度で決められた条件を満たせば、節税ができます。

設備の目的に応じて4種類に分かれる

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この制度は設備の目的に応じて、生産性向上設備を対象にしたA類型と、収益力強化設備のB類型、テレワーク等を推進するためのデジタル化設備(C類型)に加えて、令和3年4月の税制改正によって、M&A後の積極的な投資を促すことを目的とした「経営資源集約化設備(D類型)」が新設されました。

A〜D類型のそれぞれの適用条件は、次の通りです。

A類型:生産性向上設備

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A類型の対象設備は、機械装置(取得価格160万円以上/10年以内)、測定工具および検査工具(30万円以上/5年以内)、器具・備品(30万円以上/6年以内)、建物付属設備(60万円以上/14年以内)ソフトウェア(70万円以上/5年以内)、さらに、以下の2つの条件を満たす必要があります。

  1. 一定期間内に販売されたモデル(最新モデルである必要はない)
  2. .経営力の向上に資するものの指標(生産効率、エネルギー効率、精度など)が、旧モデルと比較して年平均1%以上向上している設備。

この2つとともにクリアした設備が対象です。この条件を満たしていることを、工業会などから取得する証明書で示す必要があります。

B類型:収益力強化設備

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B類型の対象設備は、機械装置(160万円以上)、工具(30万円以上)、器具製品(30万円以上)、建物付属設備(60万円以上)、ソフトウェア(70万円以上)。

そして、「年平均の投資利益率が5%以上となることが見込まれることにつき、経済産業大臣(経済産業局)の確認を受けた投資計画に記載された投資の目的を達成するために必要不可欠な設備」であることを、経済産業省から確認書を取得して証明する必要があります。

C類型:デジタル化設備

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C類型の対象設備は、機械装置(取得価格160万円以上)、工具(30万円以上)、器具設備(30万円以上)、建物付属設備(60万円以上)、ソフトウェア(70万円以上)。

そして対象が事業プロセスの①遠隔操作、②可視化、③自動制御化のいずれかを可能にする設備であることを経済産業省から確認書を取得する必要があります。

D類型:経営資源集約化設備

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D類型の対象設備は、M&Aにより他の法人の株式等と共に、同時に取得した修正ROA又は有形固定資産回転率が一定以上上昇する設備です。具体例として「自社と取得した技術を組み合わせた新製品を製造する設備投資」や「原材料の仕入れ・製品販売に係る共通システムの導入」などが想定されています。

※「D類型:経営資源集約化設備」は、中小企業等経営強化法の改正後に改めて要件の詳細発表がなされる予定です。

運用の対象となる企業は?

対象となる企業は、青色申告書を提出する中小企業者等。その規模は、資本金もしくは出資金が1億円以下の法人、資本金もしくは出資金を有しない法人のうち常時使用者数が1,000人以下の法人、または、常時使用する従業員数が1,000人以下の個人、もしくは協同組合等です。申請には、中小企業等経営強化法の認定を受けた経営向上計画が必要です。

どんな優遇が受けられる?

それぞれ条件を満たした設備について、必要な書類を揃えて申請し、中小企業等経営強化法の認定を受けた経営力向上計画が認定された上で税金の申請をすると、法人税(個人事業主の場合は所得税)について、次のふたつのどちらかの優遇を選んで受けることができます。

即時償却

設備の費用の全額を、設備を取得した年度の経費として計上することができます。

税額控除

取得価格の10%(資本金3000万円超1億円以下の法人は7%)を、税額の対象から控除できます。

申請のステップ

では、中小企業経営強化税制の申請はどのように勧めていけばよいのでしょうか。それぞれについてご説明します。

A類型

①証明書の発行

設備を生産したメーカーを等を通じて、工業会に「生産性向上整備の要件」を満たすことを示す証明書の発行を依頼し、取得します。

②経営力向上計画の申請

業種を所轄する主務大臣に対して、経営力向上計画の認定申請します。

③設備を取得

設備を取得して、事業に使用します。

④税務申告

納税書類に、工業会証明書、計画申請及び計画認定書のコピーを添付して、税務申告します。

B類型

①事前確認

公認会計士、または税理士による計画の事前確認を行います。

②経済産業局による認定

経済産業局に投資計画と事前確認書を提出し説明。確認書の発行を依頼し、取得します。

③経営力向上計画の申請

業種を所轄する主務大臣に対して、経営力向上計画の認定申請します。

④設備を取得

設備を取得して、事業に使用します。

⑤税務申告

納税書類に、各書類のコピーを添付して、税務申告します。

C類型

①事前確認

認定経営革新等支援機関の事前確認を依頼し、「事前確認書」の発行を受けます。

②経済産業局による認定

経済産業局に申請書と必要書類、事前計策書を提出。確認書の発行を依頼し、取得します。

③経営力向上計画の申請

業種を所轄する主務大臣に対して、経営力向上計画の認定申請をします。

④設備を取得

設備を取得して、事業に使用します。

⑤税務申告

納税書類に、各書類のコピーを添付して、税務申告します。

D類型

※「D類型:経営資源集約化設備」は、中小企業等経営強化法の改正後に改めて要件の詳細発表がなされる予定です。

申請の期限は?

現在定められている中小企業経営強化税制には、指定期間があります。令和3年4月26日に更新された「中小企業等経営強化法に基づく支援措置活用の手引き」によると、平成29年4月1日から令和5年3月31日までの期間に取得して使用された設備が対象です。なお、手引の内容は更新される可能性がありますので、中小企業庁のホームページ掲載の最新情報も併せてご確認ください。

設備投資を検討したらまずは税制の確認を!

設備の購入費用全額を取得年度の経費にできるなど、法人税や所得税の節税に効果が高いこの制度。ただ申請には、設備を取得する前の計画の認定なども必要です。

必要な書類の準備や申請の進め方について不安がある場合は、商工会議所や地域金融機関のサポートを頼るのも1つの方法です。企業としての体制強化を実現する設備投資を積極的に進めるためにも、制度の活用を検討しましょう!

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参照・出典

この記事を書いた人

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