いろいろな働き方があるのはめんどくさい?多様なワークスタイルとはなにか

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「多様なワークスタイル」ってめんどくさい?

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働き方改革をでより多くの人々が活躍できるために、リモートワークや在宅勤務、フレックスタイム制など多様なワークスタイルが注目されています。

しかし一方で、管理するのがめんどくさい、ちゃんと働いているかわからない、会社としての一体感が失われる、といった懸念から、なかなか導入に踏み込めない企業も多くあります。

今回は、働き方の多様性と効率について考えてみます。

そもそもあたりまえの働き方とは

現在ごく普通となっている「社員がみんな朝、会社に行って、夕方定時まで働き、残業してから帰る」という働き方。そもそもいつ頃からあたり前になったのでしょうか?

明治時代、日本の産業革命とともに製造業が産業の中心となりました。少ない種類の製品を大量に作る時代の製造業では、同じ時間に同じ場所で、同じ仕事を繰り返すことが最も効率が良い働き方で、経営者にとって管理しやすいものでした。今日の日本の経営スタイルは、この時代によく適応したものといえます。

そして日本はこの製造業の時代に大きく発展し、人口と経済の拡大を果たしました。今の「普通の」働き方はだいたいこの130年くらいで定着したものといえます。しかし働き方は、時代とともに刻々と変化しています。

製造業も大きく姿が変わり、開発や設計、生産管理に関わる仕事の割合が大きくなっています。これらの仕事は必ずしも決まった時間に決まった場所にいる必要はありません。

加えて現在では製造業以外の仕事に関わる人が労働人口の7割程度を占めています。人が同じ場所に集まって、同じ時間働くというワークスタイルが必ずしも効率的とはいえません。これまでのあたりまえな働き方を続けることは、かえって仕事の効率を落としているかもしれないのです。

多様な人材の多様な働き方が求められている

現在のビジネスを考えたとき、効率の良い働き方とはどのようなものでしょうか。

通信インフラの発展やリモートワークを支えるシステムが安価で簡単に使えるようになり、企画、設計、研究、管理、プログラミング、営業、顧客サポートなど、場所を問わずにできる仕事の割合はますます増えています。このような仕事の場合、リモートワークは通勤や移動の時間がかからない分、効率的な働き方が可能です。

一方で、人材市場のひっ迫を背景に、子育てや介護などで柔軟な働き方が必要な人材、会社から離れた地方や他の国に在住している人材など、多様な人材の多様な働き方が求められています。多様なワークスタイルは、こういった人材を活用するための手段でもあるのです。

さらに、仕事のグローバル化に伴い国境をまたいで海外と仕事をする機会も増えました。直接現地に出向くのには時間もコストもかかるため、メールやテレビ会議が活用されています。

多様な能力を持つ人材と多様な形で働くことで、これまでコストや能力的にできなかった仕事を実現し、イノベーションを生む環境を整えることができるのです。

多様な働き方のほうが安上がり?!

多様なワークスタイルを実現して働きやすく魅力ある職場にしたいと考えても、技術的に実現困難であったり、多大な導入コストがかかることなどから非現実的であったりと、そもそも努力しても対応できない多くの事情がありました。

しかし近年は、通信インフラの整備や目覚ましい技術革新、職場環境の変化などに伴い、多様なワークスタイルを実現・管理するためのハードルはかなり低下して、コストも大幅に抑えられるようになっています。

ビジネスチャットや電子メール、遠隔地同士をつないだオンライン会議や共同作業など、時間や場所を問わないコミュニケーションを円滑に進める手段も、身近なものとして定着してきています。多様な働き方で煩雑化してしまいやすい労務管理も、個別の勤怠管理や給与計算、税務管理まで、ソフトやクラウドサービスを用いることで、大幅に手間を削減して実行できるようになりました。

これらのツールやサービスにより、かつて一箇所に集まって働くために要していた人件費や移動コストに比べて、トータルのコストはむしろ安く運用できるまでになっています。

これからの時代に生き残るために

多様なワークスタイルの実現は、個々のモチベーションを上げ、能力を引き出すことへとつながります。そしてそれは、今日の大きな価値であるイノベーションや新規事業・市場開拓、ニーズの掘り起こしを効果的に後押しするものになります。

確かに多様さと効率は一見矛盾する概念であり、多様なワークスタイルの導入は生産性を低下させたり、新たな手間を生じさせるものに見えるかもしれません。

しかし、働く人がその能力を最大限に発揮できる仕事環境を整えることは、人材能力を有効に活用し、多様性に富んだ人材と市場の変化に対応していくという、これからの時代を生き残るために必須の力をもたらすはずです。

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