株式会社ぐるなび 新しい働き方への環境整備(前編)

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左:小島様 右:岡本様

新しい働き方を進めている企業の担当者に、導入までの道のりや成果についてお聞きするシリーズ『新しい働き方へ』

新しい働き方や新たな環境に伴い、新しいオフィスのあり方が生まれ始めている現在。そんな中、2014年より段階的に在宅勤務やテレワークを導入するなど働き方改革に着手してきた株式会社ぐるなびが、2020年11月2日より、新しいオフィスの運用を始めました。これからの新しい働き方とオフィスのあり方を学ぶために人事部長の小島光成様と事業管理部長の岡本健太様にお話を伺います。

新オフィスが設立されるまで

−2014年8月から段階的に在宅勤務やテレワークを導入してきたとありますが、どの時期から新オフィスの計画は動いていたのでしょうか?

新オフィスの計画が始動したのは、2020年4月ですね。

−2020年4月ということは、新型コロナウイルスの状況を踏まえてということでしょうか?

そうですね。ぐるなびでは、2020年2月26日からテレワークと時差出勤を推奨しました。そこから新型コロナウイルスの感染者もさらに増加し、3月26日には東京都から通勤に関しての要請が発表されたこともあって、その翌日から出社禁止としました。その後、2020年4月からこのような環境の中でオフィスを含めてどうしていくかを検討した結果、今の新オフィスに向けた計画がスタートしたという流れですね。

−では、新オフィスに移行した狙いはなんでしょうか?

狙いは2つあります。1つはテレワークなどの新しい働き方をする上での”社員の生産性と働きやすさの向上”で、もう1つは”オフィスの賃料の削減”ですね。

−新オフィスの土台となっているテレワークの導入までの流れはどのようなものだったのでしょうか?

ステップとしては、2015年4月1日から本社内で在宅勤務の本格導入がスタートしています。

また、一部の部署で、2017年3月からテレワークのテスト導入がスタートし、2018年1月から本格導入。その後オリンピックを見据えて全社単位でテレワークのテスト導入が2018年10月からスタートして、2019年4月から会社の制度として本格導入。年度単位でテスト導入と本格導入を繰り返しながら準備をしてきました。

新オフィスの持つ役割と位置付け

−オフィスの位置付けを「ワークスペース」から組織を超えて新たな価値を共創する「コラボレーティブスペース」へ進化と公表されておりますが、”組織を超えて新たな価値を共創する”とは具体的にどのような状態を目指しているのでしょうか?

オフィスの中心機能を単なるワークスペースだけではなく、コミュニケーションや課題解決の場にしていきたいと考えています。それもあり新オフィスはオープンスペースとして、至る所で自由に自発的に意見が交換できるような場にしたいと考えています。

−以前のオフィスはどのようなものだったのでしょうか?

以前はフロアごとに部署や組織が分かれていました。そのため、他の組織の社員とコミュニケーションを取るには階段の上り下り、エレベータの待ち時間等の移動や手間がかかっていて、組織同士の相互作用が生まれにくい環境でした。

−オフィスの縮小に伴い、席数以外に大きく変化したところはありますか?

個人のロッカーがなくなり共有ロッカーになりました。出社した日に使う必要のある社員がレンタルするという形態をとっており、今の所ロッカーが足りないと言った声はあがっていません。固定席も基本的にはないので、私有物はオフィスに置いておくことが出来ず、持ち帰ることになっています。これもペーパーレス化を加速させる一因になっていると思います。

共有ロッカー

−この状況下で新オフィスは機能しているのでしょうか?

緊急事態宣言下ということもあり、出社している社員が少ないですが、今後はリアルでのコミュニケーションが活発に図られて、新たなアイデアなどが生まれてくると思います。

新オフィスの”今”の姿

−出社率が目標指標の50%を大きく下回り20%を達成したそうですが、この主な要因は何でしょうか?

社会的な責任として、なるべく社員の安全環境を整えるために、出社制限を半強制的に行いました。

−半強制的にとは?

オフィス設計において550人程度を満床率100%としており、その中で現在は1日220人までの出社制限をかけています。その結果、目標指標を大きく下回っている状況です。もちろん緊急事態宣言下においても、出社しなければ出来ないような業務もありますので、そういった出社につきましては承認制を取って出社させるか否かの判断を行っています。

−そうなんですね。他にも何か要因がありますか?

他の要因としては情報システムや関連部署と協力して、全社員にPCを付与し、会議ツールを速やかに導入したこともそうですね。

それに加えて、新型コロナウイルス拡大以前から社内の書類のペーパーレス化に取り組んでいたことも寄与していると思います。社内で直接対面で渡したり、処理を回す必要のあった書類をオンライン上で送り合える形に変換する意識や体制があったことが、出社制限にもスムーズに対応できた要因の1つだと思います。

−出社する社員の傾向や特徴はあるのでしょうか?

主に、経費支払いにおける領収書の原本保管や、押印作業のある契約書を扱う業務の社員等が出社していますね。このような業務をする社員のために固定席スペースを110席設けています。

固定席スペース

−新オフィスに移行して3ヶ月ほどたちましたが、社員の反応はどうでしょうか?

3つの項目について社員にアンケートを取りました。1つは「設備について」2つ目が「快適に過ごせているかについて」、最後に「生産性の向上について」です。

設備についての満足度は70%、快適に過ごしているかについては75%、生産性の向上については下がっていると回答した方はほとんどいません。

このアンケートを元に、より良い環境作りをしていこうと考えています。

「オフィス≠ワークスペース」の時代へ向けて

多様な働き方とオフィスでしか出来ない業務が混在する中で、オフィスの価値が”ワークスペース”から新たな価値を共創する”コラボレーティブ”に変様していきつつも、まだ新旧の価値のバランスを取りながらのオフィス設計をしていく必要もありそうです。

後編では新しいオフィスを考える上での土台ともいえる、「新しい働き方の環境整備」について伺っていきます。

> 株式会社ぐるなび 新しい働き方の環境整備について (後編)

※本記事に掲載の会社名および製品名・ロゴマークは、それぞれの各社の商号、商標または登録商標です。

著者プロフィール

小島 光成(こじま みつなり)

2020年9月に人事部長として入社。人事主導の働き方進化プロジェクトとして、「フレックスのトライアルの導入」「就業場所の拡大(ホテルや実家等)」「遠隔勤務制度導入」を担当したり、コミュニケーションプロジェクトのプロジェクトリーダーとして各種コミュニケーション(経営層と社員、マネジメントと社員、社員同士のツール活用)の推進を担当する。

岡本 健太(おかもと けんた)

2007年2月に入社。2020年4月より事業管理部長に就任し、コロナ対策事務局として20年4月からの緊急事態宣言にあわせた環境整備や業務整備対応を行なったり、「本社移転プロジェクト」を中心に働く場所などのハード面を具体的に進めた。

新しい働き方へ

新しい働き方を進めている企業の担当者に、導入までの道のりや成果についてお聞きするシリーズ

この記事を書いた人

リコージャパン株式会社
リコージャパンは、SDGsを経営の中心に据え、事業活動を通じた社会課題解決を目指しています。
新しい生活様式や働き方に対応したデジタルサービスを提供することで、お客様の経営課題の解決や企業価値の向上に貢献。
オフィスだけでなく現場や在宅、企業間取引における業務ワークフローの自動化・省力化により、“はたらく”を変革してまいります。

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