Z世代とは?その価値観と働き方に迫る

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「Z世代」と呼ばれる新しい世代の若者が成人を超えて、社会で働き始めています。新入社員として若手を迎える人や、取引先や顧客にZ世代が含まれる企業の中には、彼らが何を考えて、どんな性質を持っているのか気になっている人も多いのではないでしょうか。そこで今回は、Z世代が持っている私生活や仕事に対する価値観について解説。Z世代とうまく付き合うために、まずは彼らの特徴を理解しましょう。

Z世代を今、知るべき理由

Z世代とは、1995~2009年生まれの人たち。イノベーションをテーマに事業や企業とのコラボを行う学生によるチームdotが主導するメディア「Z世代会議」によると、Z世代とは、アメリカのマーケターの間で2000年代から提唱されている世代区分です。

1994年生まれまでのミレニアル世代は、さまざまな電子機器が普及した時代に育ったデジタルネイティブの世代。それに対してZ世代は、10代からソーシャルメディアに触れて、スマートフォンを持って使いこなすソーシャルネイティブと定義されています。

今、1990年代後半生まれのZ世代の人が成人を迎え、社会で働き始めています。デジタル・ソーシャルが当たり前のZ世代と、それ以前の世代の人々の間では、仕事に対する意識も異なります。若手の人材を確保したい企業にとって、Z世代の入社後のミスマッチや世代間のトラブルを防ぐためにも、Z世代について深く知っておくことが大切です。また、Z世代の顧客を理解することは、ビジネスで成功するためのカギにもなるのです。

Z世代の特徴を解説:その価値観は?

では、Z世代はどのような価値観を持っているのでしょうか。Z世代会議が行ったアンケートや各機関の調査結果をもとに、その上の世代との比較を軸に解説します。

ソーシャルネイティブでコミュニティを重視

Z世代の間では、ミレニアル世代以前に比べてSNSが深く生活に浸透しています。Z世代会議の調査によると、上の世代と比べて、SNSで複数のアカウントを持って使い分けている人が多数。学校の友達や趣味の友達など複数のコミュニティに別アカウントで参加し、人とのつながりを確保しています。いつも知人とつながっている感覚が好きだという人や、Instagramで感動の瞬間を知人の間で共有したいと思う人も多く、人とのつながりやコミュニティを重視する傾向が高いのが、Z世代の特徴です。

お金やキャリアに保守的

お金を多く使わなくなっているのもZ世代の特徴。その根拠のひとつが、大学生の生活費の減少です。東京私大教練の調査によれば、大学生の家賃を除いた生活費は過去最低水準まで減っています。2018年度の1日あたりの生活費の平均は677円。学生が新卒で入社する企業選びのポイントで「安定している会社」と答える人の割合も増えていて、お金やキャリアに保守的な人が多くみられます。

ブランドよりも個性や自分らしさを重視

Z世代は、社会的に認められたブランドよりも、自分が気に入ったものを選びたいという志向を持っています。Z世代会議の調査によれば、「人に合わせるより自分に合う場所を探す」という人も88%と多数。SNSをふだんから利用する一方で、インスタントカメラなどのアナログなものを好む傾向があり、Z世代のものを選ぶ基準は、「新しい」ではなく「ユニークさ」や「自分らしさ」であると言えます。

娯楽や経験にお金を使う

Z世代は、体験や娯楽にお金を使う傾向があります。消費者庁の調査によると80代までの世代のうち、「スポーツ観戦、映画、コンサート鑑賞にお金をかけている」と回答した人の割合は、15歳~19歳が34.6%ともっとも多数。デジタルの情報が簡単に手に入るようになったことで、デジタル化されていない「コト消費」に価値を見出していると考えられます。

Z世代が理想とする働き方とは?

それでは、社会で働き始めているZ世代の間で、働き方に対する考え方としてどのようなものが浸透しているのでしょうか。主な特徴をお伝えします。

社会貢献をやりがいに感じる

Z世代会議の調査によると、「社会に貢献する活動に取り組みたい」と答えた16歳~21歳は29.7%。29~35歳の数字よりも10ポイント高い水準です。「社会に役立つ仕事がしたい」と希望する人も、上の世代より高いことがわかっています。これは、Z世代がインターネットで世界中の情報にアクセスできる時代に育ち、社会問題への関心が高いためと考えられます。

仕事に対して堅実な傾向

Z世代は、仕事に対して保守的な考え方を持つ傾向があるという調査結果も。「上下関係は大切」と考える人や、起業や転職をするよりも同じ会社で長く働きたいという「伝統的な仕事観」を持つ人も、22歳~35歳までの年代と比較して多数います。

オープンなコミュニケーションを求める

SNSを使った情報の収集や、体験の共有を日常的に行っているZ世代は、自分のことをオープンに語ることに慣れています。そのためZ世代は、会社や上司ともオープンなコミュニケーションを求める傾向が高いです。子どもの頃からデジタルデバイスに親しみ、わからないことはすぐに調べられる環境で育ったため、会社でも疑問点を上司や先輩に聞いて解決できるオープンな環境を整えることが大切です。

プライバシーを重視

Z世代は、上の世代と比較して個人のプライバシーを重視する傾向も。SNSでの不用意な投稿がトラブルを生むことを知っているZ世代は、プライバシー保護に注意を払っています。また、SNSで体験や私生活を共有したいと感じている一方で、「よく知っている人だけにプライベートを知ってもらいたい」という人がほとんど。私生活について知られることに慎重な人が多いということを留意して接することが大切です。

平等性・合理性を求める

Z世代が育った2000年代は、専業主婦世帯の数を共働き世帯が上回った時代で、社会における男女平等の考え方が浸透しています。また、ブランドにとらわれず、自分が本当にいいものを見極めるZ世代は、形よりも本質を重視する傾向があります。ソーシャルネイティブで、ネットに溢れる多くの情報を元にフラットな目で正しさを判断する力に長けているため、「会社の命令には従うべき」という根拠のない言葉には納得できません。公平性を欠く社内評価や、形式にとらわれた理不尽なルールを嫌がる傾向にあるでしょう。

Z世代が活躍できるのはこんな環境

近い年代であるミレニアル世代ともまた違う価値観を持つZ世代。彼らが活躍しやすい雰囲気を作るためには、プライバシーや個人の価値観を尊重する、コミュニケーションを大切にするなどの意識が必要です。SNSでコミュニケーションや情報収集にも慣れていて、世界を広く知っているZ世代は、理に適ったことを理想とする真面目な世代。堅実な考え方も持っているため、上の世代にとって決して遠い存在ではありません。理解して仲間意識を持って接することで、職場の良好なコミュニケーションや、顧客理解も実現できるのです。

参考・出典

ソーシャルネイティヴの「いま」と「本音」を知るメディア│Z世代会議
第1部第3章 【特集】若者の消費│消費者庁
 (消費者白書等 | 消費者庁 内)
私立大学新入生の家計負担調査 2018年度│東京私大教連
 (私立大学新入生の家計負担調査 | 東京私大教連 内)

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