働き方改革で注目の「ダイバーシティ」で働きやすい環境作りを!

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「ダイバーシティ」とは、どのような内容?

働き方改革が広がりを見せる中、「ダイバーシティ」という考え方が注目されています。「ダイバーシティ」という言葉からは、具体的な内容が分かりにくいと感じている人も多いのではないでしょうか。

「ダイバーシティ」の意味や歴史を理解した上で、働き方改革、そして厳しさを増す人材市場において「ダイバーシティ」を活用していく方法について考えていきましょう。

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ダイバーシティとは

ダイバーシティ(diversity)とは、「多様性」を意味する英単語です。一方、経営の面から見たダイバーシティは、「包括」を意味する英単語の「inclusion」を含めて、「Diversity & Inclusion」(多様性の受容)と表現します。

つまり、企業の経営においては、「多様な人々を受け入れていくことが大切」ということになります。ダイバーシティを実現するための経営手法を「ダイバーシティ・マネジメント」と呼んでいます。

ダイバーシティは、雇用差別の解消を目的として誕生

ダイバーシティ・マネジメントは、1960年代のアメリカで始まったものとされています。

当時のアメリカでは、性別による賃金格差をなくすための「均等賃金法」や、人種・宗教などを理由とした雇用の差別を禁じる「市民権法」が制定されました。そのような時代の流れを受け、多様性を包括的に受け入れる「ダイバーシティ・マネジメント」が定着し始めたのです。

1980年代になると企業のグローバル化が進展し、市場は世界へと広がるようになります。市場が世界的規模に拡大すると、自国内のみで企業展開を行っていた時の価値観では、ビジネスが思うように展開しにくい事態が生じます。それを回避するためには、多様な人材の採用が不可欠です。つまり企業のグローバル化が、ダイバーシティ・マネジメントを後押しした形です。

時代の流れの中で、進化を続けたダイバーシティ

1990年代以降はグローバル化の進展により、国際競争が激しさを増していきます。その国際競争に打ち勝つためには、「イノベーションの創出」が求められるようになりました。

イノベーションを実現するためには、多様性が求められます。そしてその多様性実現のためには、「ダイバーシティ・マネジメント」が有効です。人材の多様化が進むことで、新ビジネスが誕生し新たな価値が創出されやすくなるのです。

2000年代には、人種などにおけるマイノリティを活用するためのアファーマティブアクション(積極的格差是正措置)が注目されるようになりました。これを実現するために、ダイバーシティ・マネジメントが活用されました。

しかしながら、ダイバーシティ・マネジメントをアファーマティブアクションに活用することにより、マイノリティが優遇され、「逆差別」という批判が生じることとなりました。

ダイバーシティは、単に「多様性」を意味するだけではなく、過去50年の時代の流れにおいて、さまざまな意味合いが含まれるようになったのです。

日本におけるダイバーシティの進展

次に、日本におけるダイバーシティについてみていきましょう。

日本では、もともとダイバーシティという言葉は女性の社会進出を指す用語として使われていました。その理由は、世界の国々と比較すると、女性の社会進出が進んでいなかったためです。

国際労働機関(ILO)は、2015年に世界各国の女性管理職の比率に関する調査結果を発表しました。同調査は2012年時点のデータで、世界108カ国を対象としたものですが、調査によると日本は96位で女性管理職の比率は11.1%という結果となりました。

しかし現在では、多くの企業で人材不足に直面しています。そのような環境下で、ダイバーシティという言葉は「女性の社会進出」のみならず「多様な人材の活用」や「イノベーションの創出」のように、本来の意味合いで使われるケースが増えてきています。

生き残り策としてのダイバーシティ・マネジメント

アメリカと同様、日本においても「ダイバーシティ」が持つ意味は、時代とともに変化を遂げています。現在、日本におけるダイバーシティ・マネジメントは、以下の点で注目を集めています。

  1. 労働人口の減少を背景として、より多くの人材が働ける社会を目指す
    このことは、政府が目指す「一億総活躍社会」と合致します。
    企業において働きやすい環境を目指すためには、「時短勤務」を実現したり、「職場復帰」しやすい職場にする方法があります。また、テレワークを導入することで、自宅で子育てや介護をしている人にとっても働きやすい環境となります。
  2. 地理的、制度的な制限の壁を取り払う効果が期待できる
    オフィスで仕事をする場合、勤務先から通える場所に住んでいる必要があることから、地理的な制限が生じます。しかしテレワークを導入すれば、ネット環境が整備されている場所なら、遠い国にいながらも仕事に参加することができます。

働く人が多様化すれば、新商品や新サービスの開発も期待できます。

現在、労働環境が大きく変化する局面を迎えていますが、従来の対応のみでは企業が生き残ることは困難な状況となっています。しかし見方を変えれば、ダイバーシティ・マネジメントを活用することができるなら、企業も変化に対応しやすいと言えるのです。

ダイバーシティを活用した積極的対応が重要

以上、ダイバーシティについてみてきましたが、ダイバーシティを活用した積極的な対応こそが、これからの時代は重要と言えるのではないでしょうか。

最近では、ダイバーシティ・マネジメントを後押しするさまざまなサービスや制度が生まれています。働き方改革ラボでは、今後、ダイバーシティ・マネジメントのお役に立つ情報を紹介していきます。

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