CSRより取り入れやすい?中小企業にSDGsが必要な理由

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世界的に注目されているSDGs。社会課題に対する消費者の意識も高まる中で、企業にとって知っておかなければならない言葉です。企業が社会に責任を果たすCSRに加えて、社会的な評価や事業拡大につながるSDGsが、中小企業にとって今後重要です。そこで今回は、CSRとSDGsの違いや、中小企業がSDGsに注力すべき理由を、中小企業の取り組み事例も含めてご紹介します。

SDGsとは?
CSRとSDGsの違いは?
中小企業こそSDGsに注目すべき理由
SGDsを進める働き方改革の取り組みは?
SDGsを行うために必要なものは?
中小企業のSDGs取り組み事例
SGDsの取り組みが自社を成長させる

SDGsとは?

SDGsとは、Sustainable Development Goalsの略で、「エスディージーズ」と読みます。2015年の国連サミットで採択された、2030年までに達成を目指して取り組む国際目標のことです。持続可能な世界を実現するため、次の17の「ゴール」と、それらを達成するための具体的な169の「ターゲット」が設けられています。

  1. 貧困をなくそう
  2. 飢餓をゼロに
  3. すべての人に健康と福祉を
  4. 質の高い教育をみんなに
  5. ジェンダー平等を実現しよう
  6. 安全な水とトイレを世界中に
  7. エネルギーをみんなに そしてクリーンに
  8. 働きがいも経済成長も
  9. 産業と技術革新の基盤をつくろう
  10. 人や国の不平等をなくそう
  11. 住み続けられるまちづくりを
  12. つくる責任 つかう責任
  13. 気候変動に具体的な対策を
  14. 海の豊かさを守ろう
  15. 陸の豊かさも守ろう
  16. 平和と公正をすべての人に
  17. パートナーシップで目標を達成しよう

「ゴール」と「ターゲットについては」こちらでもご紹介しています。
いまさら聞けないSDGs。働き方改革との関係とは?│働き方改革ラボ

CSRとSDGsの違いは?

では、企業の社会貢献活動であるCSRとSDGsは、何が違うのでしょうか。CSRとは、企業の社会的責任のことで、企業が消費者や株主などから信頼を得るための社会貢献活動です。よりよい社会を作ること、そして社会からの信頼を得ることで企業の成長や競争力強化を目指す取り組みです。

一方でSDGsの取り組みは、持続可能な社会を実現するための企業活動です。CSRは企業がその活動自体で利益を上げるものではないのに対して、SDGsはビジネスを通して社会問題を解決するという点が、もっとも大きな違いです。

中小企業こそSDGsに注目すべき理由

持続可能な社会を目指す国際目標であるSDGs。企業活動においても、SDGsの達成に資する取り組みが重視されています。そして、中小企業こそSDGsに注目すべき理由があります。

事業を通じて社会課題にアプローチできる

CSRは、直接的な利益にはつながらない社会貢献活動です。そのため、慈善活動に費用をかける余裕がある企業に可能な活動と言えます。一方でSDGsは、自社のビジネスの延長線上で社会課題の解決ができます。事業を行いながら社会課題にアプローチができるSDGsは、中小企業にも採用しやすい取り組みです。

企業イメージを向上できる

SDGsの取り組みによって、企業の社会的価値やイメージを向上できます。社会のSDGsへの関心の高まりによって、消費者は社会課題へ対応する企業の商品やサービスを選びやすくなっている傾向があります。そのため事業にSDGsの観点を取り入れることが、ブランドイメージや売上のアップにつながります。また、SDGsに注力している企業は就職・転職先として事業に対する共感ややりがいの面で高く評価されるため、優秀な人材が注目し集まりやすいというメリットもあります。

事業創出のチャンスを得られる

中小企業にとっては、SDGsの取り組みによってビジネスチャンスを得られるというメリットもあります。解決を目指すSDGsの課題で共通の取引先や行政などの提携先を開拓できるなど、新しい事業のきっかけを得られます。また、SDGsへの関心が高まる中で、SDGsに取り組んでいることが取引先選定において有利に働くことも期待できます。

スピーディな取り組みが可能

大企業に比べて意思決定がスピーディな中小企業は、SDGsの活動に向いています。事業の規模が大きい企業に比べて取り組むSDGsの課題の設定がしやすく、すぐに活動を始められるというメリットもあります。新しい取り組みを進める判断や、取引先との連携の決定もスムーズに進めることができます。

SGDsを進める働き方改革の取り組みは?

SDGsの17の「ゴール」と169の「ターゲット」の中には、雇用や性差などに関わらない社会的な活躍を実現するという働き方に関する目標も定められています。その主要なテーマは次のとおりです。

同一労働同一賃金の達成

「働きがいも経済成長も」の実現を目指す「ゴール8」の中には、働く人の非合理な待遇差を解消する目標が定められています。総務省の仮訳によると、ターゲットのひとつに「2030年までに、若者や障害者を含む全ての男性及び女性の、完全かつ生産的な雇用及び働きがいのある人間らしい仕事、並びに 同一労働同一賃金を達成する」という具体的な目標が掲げられています。企業においても、年齢や性別、障害の有無、正規・非正規の違いを理由にした不合理な待遇差をなくすことが、SDGsに寄与します。

女性の活躍推進

SDGsの 5つ目のゴールは、ジェンダー平等の実現です。私的空間や公共の場など、あらゆる場所における女性差別をなくすことを目指す目標です。「政治、経済、公共分野でのあらゆるレベルの意思決定において、完全かつ効果的な女性の参画及び平等なリーダーシップの機会を確保する」などのターゲットが定められており、企業内での女性の登用や活躍の推進が、このゴール達成に寄与します。

テレワークの浸透

ICT技術を活用してテレワークを推進することも、SDGsが掲げる課題を解決します。ジェンダー平等を目指す「ゴール5」には、「女性の能力強化促進のため、ICTをはじめとする実現技術の活用を強化する」というターゲットが含まれます。テレワークの導入で女性や働き方に制限がある人の活躍を推進することが、ジェンダー平等や、「ゴール8」が目指すすべての人にとって働きがいのある雇用を促進することにつながります。

SDGsを行うために必要なものは?

では、中小企業がSDGsの取り組みを実施するためには何が必要なのでしょうか。まず行うべきは、SDGsの理解促進と、自社の事業とSDGs目標との関連性の整理です。

SDGsについての学習は、SDGs研修のサービスを利用するのも良いでしょう。他社の取り組み事例を知ることも、SDGsの活動を進める上で有効です。SDGsの目標は、ターゲットも含めて多岐にわたります。自社の得意分野が思わぬ社会課題に寄与できることもあるため、他社の事例によって選択肢を理解しましょう。

外務省は、SDGsに関する情報を提供するプラットフォーム「JAPAN SDGs Action Platform」で、企業事例を紹介しています。自社の取り組みのイメージを膨らませるためにも、参考にしてみましょう。

SDGsに対する理解を深めたら、自社の事業がSDGsの17のゴールのどの部分に貢献できるか整理して、具体策に落とし込んでいきます。ポイントは、自社の強みが発揮できる分野であることです。課題に対して目に見える価値をもたらせる事業を選ぶことで、社会に対して印象付けることができます。

中小企業のSDGs取り組み事例

では実際に、中小企業ではどのような活動が行われているのでしょうか。具体的なSDGsの取り組み事例をご紹介します。

株式会社茨城製作所

風力発電、鉱山機械、エレベーターなどに使用される回転電機の製造・修理などの事業を行う株式会社茨城製作所は、社長自身がインドでの電気・水不足の不便さを肌身で感じた経験や東日本大震災をきっかけに、社会課題を解決するビジネスの推進を決定しました。風力発電機用スリップリングや、自然エネルギーを生かした軽水力発電機など、地球環境を配慮した製品作りを展開。また、ネパールの電力不足・無電化地帯での電気の提供など、海外での学習環境を整える仕組みを提供しています。

株式会社SAMURAI TRADING

埼玉県の食品会社である株式会社SAMURAI TRADINGは、デザートの製造段階で排出する卵殻に注目。卵殻を60%使用した環境負担のないバイオマスプラスチックを製造するほか、卵殻10~50%をパルプ・填料の代替とした紙製品「CaMISHELL」を開発しました。また、SDGs普及を目指す「エコ玉プロジェクト」を立ち上げ、初年度に39社の協力を得るなどの活動を展開。SDGsに積極的に取り組む企業からの製品採用が増えたほか、「渋沢栄一ビジネス大賞」を2年連続で受賞するなど、活動が評価されています。

株式会社山翠舎

長野県で建築事業を行う株式会社山翠舎は、地元で社会問題化していた「空き家の古民家」に注目。空き家のリノベーションのほか、古民家の古木を活用した店舗のデザイン・施工や、古木を使った家具の製造販売で地域課題の解決に貢献しています。古木を活用した設計施工は、長野県だけでなく首都圏からの受注も増加。古木を使った家具が大手コーヒーチェーンや銀座に完成したホテルでも導入されるなど、「古木」のブランディングに成功しました。職人の若返りが進み、20~30代が8割を占めるという人材面の成果もあがっています。

SGDsの取り組みが自社を成長させる

社会課題を解決するビジネスを成功につなげる過程で、社内の課題解決の力が高まります。課題解決力は、SDGsの取り組みだけでなく別の業務にも発揮され、自社に成長をもたらすでしょう。新規事業や大きなビジネスではなくても、名刺や印刷物の紙をFSC森林認証紙に切り替えたり、梱包材を削減したりと、身近なところからSDGsの考え方を取り入れることも可能です。できるところから1歩ずつ、SDGsに取り組んでみてはいかがでしょうか?

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参考・出典

持続可能な開発目標(SDGs)│総務省 
取組事例 企業 | JAPAN SDGs Action Platform | 外務省
いまさら聞けないSDGs。働き方改革との関係とは? | 働き方改革ラボ
経済産業省 関東経済産業局
株式会社茨城製作所事例 │経済産業省
株式会社SAMURAI TRADING事例 │経済産業省
株式会社山翠舎事例 │経済産業省

この記事を書いた人

リコージャパン株式会社
リコージャパンは、SDGsを経営の中心に据え、事業活動を通じた社会課題解決を目指しています。
新しい生活様式や働き方に対応したデジタルサービスを提供することで、お客様の経営課題の解決や企業価値の向上に貢献。
オフィスだけでなく現場や在宅、企業間取引における業務ワークフローの自動化・省力化により、“はたらく”を変革してまいります。

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