建設現場の労働時間、把握してる?ITで勤怠管理を見直そう

From: 働き方改革ラボ

2019年06月20日 07:00

この記事に書いてあること

働き方改革関連法によって、初めて規定された時間外労働の上限。人材不足や長時間労働が問題視されている建設業界でも、ワークスタイルの変革が求められています。ただ、現場への直行直帰が多く、手書き日報によって出退勤を自己申告するなど、業界特有の勤怠管理の実態があるのがこの業界。そもそも、正しい労働時間の把握ができていないことに頭を悩ませている経営層や人事担当者もいるでしょう。労働時間を正確に管理して、さらに業務を効率化するためにはどのような対策が有効なのでしょうか? 今回は、建設業界が抱える勤怠の課題を整理して、具体的な解決策やツールをご紹介します。

直行直帰、手書き日報…建設業の勤怠管理のお悩みは?

2020年に迫る東京オリンピックや災害復興のため、建設需要は増加。一方で、人材不足による長時間労働や、週休の少なさが問題になっています。

現場作業員が働く現場は、それぞれの工事によって異なります。また、出勤は現場への直行直帰が基本。そのため、タイムカードなどで正確に出勤・退勤時間を打刻せず、自己申告や手書きの日報で報告を行うケースが多く、見えない長時間労働の原因となってきました。

2019年4月から施行(中小企業は2020年4月)された労働基準法では、時間外労働時間の上限を規定。この法律を守るためにも、建設業界においても、作業員の労働時間を正確に把握することが急務です。また、労働時間の削減により、これまで職人の長時間労働に依存していた作業が滞るリスクも。スケジューリングや人員配置を最適に行わないと、工期が遅れるケースも予測されます。

勤怠管理業務はITで効率化できる!

これらの勤怠管理業務上の問題に対処するには、ITツールの活用が有効です。特に、建設業界での利用に特化した勤怠管理システムを使うことで、これまで手書きの日報を元に進めていた労働時間の集計作業を省力化できるだけでなく、勤怠データの活用によって、工事労務費集計や工数管理を行うことも可能。工事業務全体の効率化も期待できます。

直行直帰にも対応!どこでも打刻が可能

勤怠管理システムを使えば、現場で働く作業員が、スマホやタブレットを使っていつでもどこでも出勤・退勤時間の打刻ができます。打刻していない人をチェックする機能もあるため、申告漏れを防ぐことも可能です。

勤怠管理をする側の最大のメリットは、正しい労働時間の把握。従業員別、工事別の労務実態集計によって、労働状況の見える化も可能です。過重労働や業務の偏りを発見して、業務改善につなげることもできます。また、月締めの集計業務の負担も軽減。遅刻・早退や、休暇などの申請フローもペーパーレス化されるためスムーズです。

わずらわしい工事労務費も同時集計

労働時間のデータを使って、工事労務費の集計も同時に行うことができます。工事や現場作業員別の労務費集計データを原価管理システムへコンバートすることで、労務費の把握が可能。会社全体の原価管理や業務効率化に活用できます。

スケジュール・人員調整もスムーズに

建設業界向けの勤怠管理システムに含まれている工数管理機能を使えば、外出先やそれぞれの現場でも、ノートパソコンやタブレットで工事の進行状況を把握できます。進み方を確認しながら、リアルタイムでスケジュール管理や人員調整をスムーズに行うことが可能です。

給与計算自動化と明細電子化で負担減

勤怠管理システムと給与計算ソフトを連携することで、短時間で給与計算の処理が可能。さらに給与明細の電子化により、ペーパーで明細を発行していた管理部門の作業負担が軽減します。過去の給与明細データの参照もスムーズです。

おすすめの勤怠お助けツールを紹介

建設業界の勤怠管理をサポートするツールには、どんなアイテムがあるのでしょうか? 具体的に紹介します。

ツール選定のポイント

建設業で役立つ勤怠管理ツールの条件はまず、タイムカードを使わなくても、外出先や現場でスムーズに出退勤の打刻ができること。そのほか、勤怠管理ツールを選ぶ際には次のようなポイントをチェックしましょう。

・打刻方法が複数から選べるもの

・スマホが苦手な職人でも使える動作がシンプルなもの

・工数管理機能があるもの

・工事原価管理が可能なもの

建設業にとって便利な機能を備えた勤怠管理システムは、種類もさまざま。システムで見える化したいデータや、用途に応じてツールを選びましょう。

使えるくらうど勤怠管理for建設業

使えるくらうど勤怠管理for建設業は、出先での打刻による勤怠管理と工事原価管理が同時に可能。勤怠管理にかかる作業時間を軽減し、コストの見える化も実現します。残業時間や有給休暇取得率をグラフで表示して、時間外労働削減や有給取得推進をサポートする機能も。労務費データや勤怠データを、他社のシステムにコンバートして活用することもできます。

使えるくらうど勤怠管理for建設業

ShiftMAX

スマートフォンやタブレット、指紋認証やICカードによる打刻だけでなく、電話をかけることで打刻ができる通話打刻にも対応しているShiftMAX。デジタルデバイスに使い慣れない作業員にも使用しやすいツールです。また勤怠管理と併せて工数管理を行うことも可能。現場ごとの作業時間やコストを集計して、部材の発注やスタッフの増員などの判断に活用することができます。

ShiftMAX

現場勤怠

現場勤怠は、シンプルな機能が特徴の勤怠管理システム。建設業界の職人にユーザーが多いガラケーでも、打刻ができます。携帯電話のメール機能を使えれば打刻が可能という、シンプルな使い勝手が魅力。管理者はリアルタイムで現場の勤怠情報を把握でき、給与の自動計算もスムーズです。

現場勤怠

ジョブカン

建設業界だけでなく、多くの業種で導入されている勤怠管理システム。ICカードやタブレット、モバイルGPS機能を利用した打刻のほか、トークアプリのLINEやビジネスチャットツール・Slackでの打刻も可能です。工数管理や、会計ソフトや給与ソフトとのデータ連携もできます。

ジョブカン

勤怠管理IT化は会社全体の業務効率化につながる

建設需要が増す中で、新たな人材確保も必要な建設業界。そのためには、デジタルデバイスやITツールの活用で業務を効率化して、より働きやすい職場環境を作ることが重要です。勤怠管理ツールの活用は、現場作業員の手書き日報の手間や、管理部門の作業負担を実現するだけでなく、原価管理や工数管理など会社全体の業務効率化も支援します。業界の人材確保と働き方改革のために、まずは勤怠からIT化を進めてみませんか?



記事執筆

働き方改革ラボ 編集部 (リコージャパン株式会社運営

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