意外と知らない!名刺のトリビア7選

From: 働き方改革ラボ

2018年09月04日 07:00

この記事に書いてあること

意外と知らない!名刺のトリビア

普段何気なく使っている名刺にも、いろいろなトリビアがあります

日本でビジネスや商談を始めるとき、名刺は欠かせないお供です。 スマートフォンやSNS、チャットなどの便利なコミュニケーションツールが発達しても、デバイスなしですぐに取り出せて、すぐに渡せる名刺はやはり便利ですし、初対面の相手と挨拶をしたりコミュニケーションをとるきっかけとしても重要な機能を持っています。 このように普段何気なく使っている名刺にも、よくよく見つめるとそこには奥深い世界があります。名刺のトリビアと最近の活用方法をまとめてみました。

年間100億枚!?世界を飛び交う名刺

一説によると、名刺の年間使用枚数は100億枚にもなります。正確な枚数を推測するのは困難ですが、多くがシンガポールや香港、韓国といった東アジア、特に日本で使われているそうです。 総務省統計局のデータによれば2018年6月の日本の就業者数は約6,687万人。仕事によって名刺をよく使う人、使わない人がいますが、一人30枚使ったとすれば、年間21億枚。 オフィスの引越や転職、ご退職のときに大量の名刺を前に想いを馳せた方も多いのではないでしょうか。名刺の数は、人の出会いの数。名刺を通して人や仕事の関係が見えてくるのです。

名刺の歴史は2,000年!?

最も古い名刺は、中国の三国時代(2世紀頃)の武将のお墓から発見されたものと言われています。これが正しければ名刺の歴史はなんと2,000年ほど。 東アジアは歴史的に中国と長い関係があるためで、シンガポールや香港などの東アジアに名刺文化が根づいているのもこうした長い歴史があるからです。 ちなみに現代のシンガポールや香港では、日本と同じくらい当たり前に名刺の交換行われているのですが、もらってもすぐにしまったり、要らなくなったらあっさり捨てたりと実務重視です。あくまで便利な情報がわかる紙、ということですね。 人と会ってすぐに名刺を交換するのは、実は日本独特の習慣です。他にも目上の人や訪問先が先に手渡し、両手で受け取ってお辞儀、会議中は名刺を席次順に並べる、使わないのになんだか捨てることができない... といった名刺文化は、他の国では余り見られない、日本独特のものといえるでしょう。

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なぜ名「紙」ではなく名「刺」なの?

実は名刺が生まれたとき、名刺は「紙」ではなく木や竹だったそうです。現代のように人と人が会って交換するときに使うのではなく、誰かの家を訪問するときに、自分の名前と身分を書いた木や竹の札を入れて取次ぎを頼んだりしていました。 また、訪問先が不在の際に名前を書いた札を出入口に「刺し」て訪問したことを知らせていたようです。時代が下って日本の江戸時代でも、同様に名刺は訪問先不在時に「刺す」ものだったようです。 名刺はもともと名前の通り、「名前を刺して」使うものだったのですね。

実は世界共通ではない、名刺のサイズ

日本の名刺の標準サイズは91ミリ×55ミリ、欧米の名刺の標準サイズは89ミリ×51ミリです。日本の名刺のほうが少しだけ大きいですね。 この違いは何かというと、昔の長さの単位の違いです。日本は尺貫法が基準だったため、長辺が3寸(約91ミリ)にあわせられています。 これに対して欧米はイギリス発祥でアメリカで使われているヤード・ポンド法で、長辺が3.5インチ(89ミリ)を基準としました。 日本でも欧米サイズの名刺をもらったときには微妙に大きさが異なりますますが、きちんと歴史と理由があるのです。

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名刺の形は数学的に美しくて便利

大きさは微妙に異なる日本の名刺と欧米の名刺ですが、長辺と短辺の比率はほぼ同じ約5:8になっています。 これは人が見て調和の取れた最も美しい比率とされる黄金比です。パルテノン神殿やモナ・リザの絵、そして自然界のさまざまなところに現れる黄金比ですが、作図がしやすい、整理しやすいといった実務的なメリットもあります。 何気なく使っている名刺ですが、実は合理的な数学の神秘を私たちは手の中に持っているのですね。

誰が使うの!?シンプルすぎる名刺

色んなデザインの名刺がありますが、一番シンプルな名刺とはどういうものでしょう? それは真っ白の紙に名前だけの名刺。所属も連絡先もなんにもないシンプル極まりない名刺です。こんな名刺をもらったら、ついつい気になってしまいますね。 こういった名刺は、政治家や有名人、そして富裕層が個人用の名刺としてつかうことが多いです。 あまり連絡先などを知られたくないけれど、相手が名刺を出すときに何も出さないのは失礼。また政治家などの場合には大量に配る必要があるので安く作れる・・・といった理由があるそうです。 こうした名刺を使っていたと言われるのが、昭和の大政治家である田中角栄。膨大な数の人と会って名刺を配っていたので、たくさん作れる名前だけの名刺を使っていたそうですが、驚きなのは本当に名前だけで手紙が届いたという逸話。嘘か本当かわかりませんが、誰でも知っている有名人はその知名度こそが一番の名刺なのですね。

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仕事で交換した名刺はだれのもの?

日々仕事のなかでたまっていく名刺ですが、転職したり退職したりするときにはどうすればよいのでしょう? 人間関係は会社が変わっても続くことがあるキャリアにおける大切な財産ですが、会社にとっては自社との取引関係を示す重要な秘密情報になりかねません。 >弁護士の見解によると、名刺自体は交換した人のものですが、名刺に書かれている情報が会社の秘密情報に該当するケースがあります。 例えば退職時に名刺を会社から持ち出すことは、秘密情報の漏洩に該当するケースがありますので避けたほうが良いでしょう。

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まだまだ奥が深い名刺

いつも何気なく使っている名刺ですが、改めて見てみると長い歴史と様々な工夫がギュッと詰まっています。 ペーパーレスの時代でも、名刺の有効性と便利さはやはり飛び抜けており、これからもしばらくは名刺交換の文化は続きそうです 改めて名刺を手にとって、デザインや使い方、名刺情報の活用について考えてみませんか

記事執筆

働き方改革ラボ 編集部 (リコージャパン株式会社運営

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