あなたの会社は大丈夫?確認しておきたいBCP対策

From: 働き方改革ラボ

2018年11月09日 07:00

この記事に書いてあること

確認しておきたい、会社の危機管理対応

あなたが経営している、もしくは所属している会社の緊急時危機管理がどのように対策されているか把握していますか?BCPは企業が策定する緊急時対策ですが、災害時に対応するのは一人ひとりの従業員。そのため、一人ひとりが高い意識で取り組むことが必要です。近年はあらゆる業務がデータや通信に頼っているため、緊急事態に、貴重な情報の喪失で事業の継続が困難になることもあり得ます。そのような事態を防ぐためのBCP対策と、それに役立つツールをご紹介します。

BCPとは?

BCPとは「Business Continuity Plan=事業継続計画」のこと。自然災害や大火災等の緊急事態に備える企業の危機管理の手法として普及しつつあります。「緊急事態」には地震や台風といった自然災害、食中毒、感染症やインフルエンザの集団感染や、停電、原子力事故、テロといった外的要因、個人情報の流出などといった組織の内的要因によるリスクも含まれます。 BCPは2011年の東日本大震災を契機に、より関心が高まりつつあります。特に災害で被害を受けた中小企業の事業中断は、そのまま廃業や倒産といった事態につながりかねません。自然災害が多く、中小企業が99%を占める日本においては緊急時に備えた計画をしておくことは経営上のリスクを避けるための必須事項でしょう。

BCP策定のための基本方針

近年はあらゆる業界でIT化が進み、自社の業務を外部委託するアウトソーシングの利用も活発化しています。事業の効率化がなされる一方、サプライチェーンが拡大することにより、供給ルートの一部が断ち切れると業務全体に支障をきたすという脆弱性もはらんでいます。自社だけでなく広い範囲でリスクを分散できるよう、対策をしておきましょう。経営資源におけるBCPには主に以下のようなものが挙げられます。

企業資産の分散化

情報資産の保護はBCPの基本事項。企業の資産や機能を複数の拠点で管理してリスクを分散することで、ひとつの拠点が被災しても事業は継続できるシステムを構築します。

データのバックアップ

業務に使用する電子データはバックアップ用のサーバーや、クラウド上に保管し、リスク分散を行いましょう。また、企業においてはすべての情報が電子化されているわけではありません。紙で保管されている重要文書を電子化するなど、緊急事態に備えておくことも必要です。

BCPに考慮したシステム構築

緊急事態にも迅速にバックアップデータにアクセスできる環境を構築していなければ対応は遅れてしまいます。データへのアクセス方法、復元プロセスの整備、社内マニュアルの制作など、復旧にあたりわかりやすいプロセス構築も必要です。 また、中小企業庁が企業の事業継続能力を診断するためBCP取り組みチェックリストを発表しています。例えばデータに関するものとしては、下記のような項目があります。

情報のコピーまたはバックアップをとっていますか?
あなたの会社のオフィス以外の場所に情報のコピーまたはバックアップを保管していますか?
主要顧客や各種公共機関の連絡先リストを作成する等、緊急時に情報を発信・収集する手段を準備していますか?
操業に不可欠なIT機器システムが故障等で使用できない場合の代替方法がありますか?

そのほか、人的資源、物的資源、金、など広くテーマごとにリストが用意されているためBCPについて広くチェックし、学ぶことができます。

緊急時、社員の安全を守るために導入しておきたい安否確認サービス

企業がBCPを策定するうえで、導入が必要になってくるのが安否確認システムです。ここでは災害発生時の被害状況を正確に把握し、社員への指示を迅速に行うための機能を備えた2つのサービスを紹介します。

安否確認サービス2 (サイボウズスタートアップス)

サイボウズスタートアップスが運営する災害時に必要な機能を備えた「安否確認サービス2』。自動で安否確認と情報集計、その後の対策指示が行えるのが特長です。事前に設定を行っておけば、携帯電話などお手持ちのデバイスから利用することが可能です。

安否確認サービス(レスキューナウ)

レスキューナウが運用する『安否確認サービス』は、安否確認メールや災害情報メールといった災害時に必要な基本的な機能が備わっています。特長的なのは鉄道運行状況、気象注意報といった情報をメールで受信することができること。緊急時だけの利用ではなく、日常生活で同様のツールを使うことにより、災害時に安否確認システムを使う際にも迷いが生じません。

リスク分散のために利用したいデータクラウドサービス

バックアップデータを保管する方法は大きく二つが挙げられます。自社にサーバーマシンを設置する「オンプレミス運用」と、外部事業者に一部を委託する「クラウド運用」です。オンプレミス運用はサーバーマシンさえ無事であれば損害を抑えることが可能です。しかし、大規模災害などにより、サーバーが損傷した場合、すべてのデータが失われる可能性があります。 クラウドサービスを利用すれば、情報を外部サーバーに分散保管することによって、情報そのものを失うリスクを抑えることができます。しかし、災害時には通信回線の問題が起こる可能性も高いため、サービスの復旧に時間を要する可能性があります。それぞれのメリット・デメリットを踏まえた上で、両者を併用するのが得策でしょう。ここでは、BCPに有効なクラウドサービスを紹介します。

クラウドサービス for 簡単バックアップ

リコーが運営する『クラウドサービスfor簡単バックアップ』は自動バックアップ機能、ヘルプデスクサービス、監視・通知サービスをワンパッケージにした中小企業向けのソリューションです。条件設定により自動的にバックアップを行う機能が用意されています。データは海外のデータセンターにて暗号化した上で複数サーバーに分散保管されるため、万一の火災や津波などの災害時にも安心です。また、利用台数制限のない容量契約のため、データセンターの利用スペースを効率化することができます。

torocca!

torocca!』はGMO CLOWDが運営するWebサイトやデータベースを最大30世代まで、バックアップ可能なクラウドサービス。強固なセキュリティのデータセンターに高度な暗号化技術でデータを保存します。ワンクリックで復元可能、自動バックアップのスケジュールも自由に設定できます。Webサイトの表示状況を世界の4大陸でチェックする監視機能を備えているので、災害時にも安心して利用することができます。

SWANBackup

企業向けのクラウドバックアップサービス『SWANBackup』。欧米の災害リスクが少ない場所にデータセンターを設けているため、災害時にも安心して利用することができます。また、企業向けサービスのため、契約単位はデバイスごとではなく会社ごとで行います。そのため導入のサポートが充実しており、契約容量の最適化もできます。 いかがでしたでしょうか? こちらで紹介したサービスはBCPを想定したものですが、緊急時の備えを行うことは、日頃の業務を見直す作業でもあります。平時より安心して業務にかかれる環境を整えておくことが、社員の方々の安全を守るだけではなく、働きやすい環境づくりにつながっているのではないでしょうか。

記事執筆

働き方改革ラボ 編集部 (リコージャパン株式会社運営

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