建築業界の今後とは?現状の課題、建築需要の予測、人手不足・業務効率化への解決策を解説

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建築業界の今後とは?現状の課題、建築需要の予測、人手不足・業務効率化への解決策を解説

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昨今の建築業界では、高齢化や人材不足が問題視されています。建築需要は今後も加速していくと予想されるため、企業は労働力の確保に向けて行動を起こさねばなりません。

ここでは、働き方改革を検討している企業の経営層や担当者に向けて、建築業界の展望や課題、建築需要の予測などを解説します。人手不足や業務効率化への解決策も紹介するため、参考にしてください。

建築業の現状

建築業の現状を解説します。東京商工リサーチの調査によると、新型コロナウイルス感染症の影響により、経営が傾く企業が増えているのが実情です。

東京オリンピックまで好調

2021年にオリンピック・パラリンピック東京大会が開催されました。競技を滞りなく実施するべく、新国立競技場や有明アリーナが施工され、東京体育館や国立代々木競技場などが改修されました。同時に、多くの選手や観光客で賑わうと予測されていたため、周辺の大規模な開発や、宿泊施設の建築が活性化しました。

以上のことから、空前の建築ラッシュとなり、建築業界として非常に景気が良い状態が続きました。

建物の維持管理・再建の仕事も増加

近年、高度成長期や、バブル期に建てられた建物が老朽化を迎えつつあります。建物の維持管理や再建の需要は、今後20年でさらに加速度的に増える見込みです。

国土交通省が2018年に発表した「国土交通省所管分野における社会資本の将来の維持管理・更新費の推計」では、老朽化した建物の維持管理費が報告されています。2013年度の維持管理費が3.6兆円であったのに対して、2023年には約4.3~5.1兆円、2033年には4.6~5.5兆円程度の維持管理費が必要とされています。

新型コロナウイルス感染症の影響

新型コロナウイルス感染症の影響を受け、飲食業や宿泊業の経営が落ちこんでいます。また、そのような依頼主の経営難を受け、建築現場では工事や打ち合わせの中止、白紙化などが相次ぎました。

仮に工事に踏み切ったとしても、消毒関連の出費や、作業工程変更による人件費がかさむ影響もあります。東京商工リサーチの調査によると、不況の影響を受け、建築業界でも倒産に追い込まれる企業が増えています。

建築業界の今後の需要

2022年現在、苦境にあえぐ企業は少なくありません。しかし、建築業界の未来は明るいと考えられます。なぜなのかを含めて、将来的な建築需要を解説します。

建築需要は加速する見通し

オリンピック・パラリンピック東京大会は幕を閉じ、新型コロナウイルス感染症は未だに猛威を振るっています。しかし、建築需要は今後も加速する見通しです。

オリンピック景気の終了や、国内の人口減少などの不安材料はありますが、建物の老朽化対策や、大規模な建築プロジェクトが着々と進行中です。また、建築需要は都心だけではありません。地方創生を目的とした建築需要も見込まれています。

予定されている建築プロジェクト

2022年以降、大規模な建築プロジェクトが目白押しです。2025年までには、大阪万博に向けて、万博会場や周辺施設が建築されます。さらに、2027年に開業を予定するリニア中央新幹線についても、プロジェクトが進められます。

「特定複合観光施設区域整備法案(カジノ実施法案)」の成立を受け、IR(統合型リゾート)の計画も各地で進行する見込みです。宿泊施設やレストラン、映画館、スポーツ施設など、急激に建築需要が高まると予想されます。

建築業界が抱える課題

建築の需要が高まるなか、業界では働き手の確保が急務です。建築業界が抱える課題を紹介します。

高齢化が進んでいる

建築業界は、ほかの業界と比べると高齢化が進行しています。国土交通省の「建設産業の現状と課題」によると、建設業就業者のうち55歳以上は33.8%、29歳以下は10.8%でした。高齢労働者の大半は、今後10年で引退すると予想されます。したがって、早急に若い働き手を確保し、育成を始めなければ、建築業界全体が衰退しかねません。

人手不足が深刻化している

建築業界の人出不足は、一時的なものではありません。建設業就業者は、1997年の685万人をピークに、2010年には498万人、2015年には500万人と減少しています。特に、現場で働く技術者や、技能労働者の人出不足は深刻です。人材を確保できなければ、以降も人手不足は続きます。

建築需要の高まりに対応するためには、若手人材の獲得だけでなく多用な対策が必要です。中途採用の促進、離職防止や定着促進、女性や高齢者の雇用促進などが望まれます。

働き方改革が遅れている

建築業界は働き方改革の普及がほかの業界と比べて遅れていると言われています。

厚生労働省の調査からも建築業界は他業界に比べて労働時間が長い傾向にあります。しかし、建築業界において、労働時間の減少は工期の遅れを意味し、売上の減少に直結します。人手不足を背景に、企業の利益を守ろうとすると、労働時間の短縮が難しい面があります。また、長時間労働が当たり前にならない工夫が求められています。

建築業の人手不足への対策

人手不足を補うため、建築業界ではさまざまな対策が進行中です。働き方改革の推進や、労働者の処遇改善について解説します。

積極的に働き方改革に取り組む

働きやすい環境を構築できると、人材確保につながります。整備された労働環境は、外国人労働者や若手人材の確保を促進します。

具体的な施策としては、週休2日制の取り組みや残業時間の抑制、教育や研修制度の充実、女性の積極的な活用などがあります。国や自治体と協力して進めることを検討するのもよいでしょう。

処遇改善を行う

建築・建設業界全体を対象とした「建設キャリアアップシステム」は、建設技術者の処遇改善に向けて重要な役割を担っています。システムに建設技術者を登録すると、個人情報と紐づけて職務履歴や研修の受講履歴、保有資格などが蓄積されます。社会保険加入情報も登録できるため、未加入者の「見える化」も可能です。

システムは建設技術者のキャリアを支援して、適切な評価と賃金水準の確保、社会保険への加入推進に貢献します。建設技術者の処遇を改善すると、建築業界における雇用の安定が見込めます。

業務効率化への対策

建築業界の人手不足を解消するためには、人材の確保に加え、業務効率化の推進も必要です。業務効率化への取り組みを解説します。

ITツールの導入

ITツールとは、業務効率化のためのソフトやサービスです。建築業界において、ITツールは事務作業のデジタル化や、スマートフォンやタブレットによる図面・施工管理などに役立ちます。機械に任せられる仕事はITに任せると、手仕事よりもスムーズに仕事が進みます。余力ができた場合は、人にしかできない業務に注力しましょう。

テレワークの整備

コロナ禍では、テレワークにシフトする企業が増えています。しかし、工事現場の作業はテレワークに不向きです。建築業務でテレワークを推進するならば、受注業務や設計、施工管理などのオフィス関係者を中心に実施しましょう。

建築業界にテレワークが普及すると、残業時間や移動時間を削減できます。柔軟な働き方は、人材確保に役立ちます。クラウドサービスによるデータ共有や、チャットツールやWeb会議システムのようなコミュニケーションツールを駆使し、テレワークに向けて環境を整備しましょう。

建築業界のITツール導入による成功事例

建築業界の企業で、ITツールの導入・活用より業務効率化に成功した事例を紹介します。自社の課題解決の参考にしてください。

株式会社サーモアドベンチャー

株式会社サーモアドベンチャーは、サーモグラフィ技術に特化した建物の診断や測定、各種工事などを実施しています。

豊富な実績と高度な技術力から高く評価されており世界トップシェアを誇るTeledyne FLIRのサーモグラフィカメラを導入し、建物内部の温度分布を外から計測することで、建物を傷つけることなく内部の状態を的確に分析できるようにしました。また、サーモグラフィ画像を元にした建物性能の数値化を行うことで、顧客に説得力のある提案ができるようになりました。

松尾建設株式会社

松尾建設株式会社は、建築に加え、土木・建設業を主体とする総合建設業を営んでいます。同社の仕事には、図面や現場写真を印刷するA3プリンターが欠かせません。しかし、従来導入していたインクジェットプリンターは家庭向け製品で、修理に時間がかかる場合はその間業務が止まることになるため、本部には修理時に使うための予備プリンターを常にストックしておく必要がありました。建設現場は広範囲に点在することから、修理品の回収や代替え品の配布には手間も時間もかかるという課題がありました。

新たに導入をしたリコーのジェルジェットプリンターは、訪問保守点検を受けられ、不具合の際は即日対応も可能です。また、インクを注文すると当日あるいは翌日に届けられるため、スムーズに現場仕事が進むようになったと好評です。

大成建設ハウジング株式会社

大成建設ハウジング株式会社は、自社製の戸建住宅などの設計・施工・販売から、住宅リフォームまで幅広く手掛けています。同社では販促チラシの制作が課題でした。膨大な数のチラシは折りたたむ手間がかかるうえに、ほかの印刷物と混じりがちであったためです。

同社は課題解決に向け、カラー複合機とともに「紙折りユニット」と、印刷物を最大8つのトレイに仕分けできる「プリントポスト」を導入しました。チラシを折る手間を省けるとともに、印刷物の仕分けもできるようになり、業務効率化が叶いました。

まとめ

建築業界の需要は今後も高まると予想されます。高い需要に応えるためには、人手不足を解消するとともに、業務の効率化が急務です。ITツールは、効率よく働きやすい環境づくりに役立ちます。

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参考・出典

この記事を書いた人

リコージャパン株式会社
リコージャパンは、SDGsを経営の中心に据え、事業活動を通じた社会課題解決を目指しています。
新しい生活様式や働き方に対応したデジタルサービスを提供することで、お客様の経営課題の解決や企業価値の向上に貢献。
オフィスだけでなく現場や在宅、企業間取引における業務ワークフローの自動化・省力化により、“はたらく”を変革してまいります。

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