感情とうまく付き合おう!今すぐできるアンガーマネジメント

From: 働き方改革ラボ

2019年08月29日 07:00

この記事に書いてあること



仕事をしていると、やりとりをする相手やうまくいかないことに対して、怒りやイライラなどのネガティブな感情を抱いてしまうのはよくあること。ただ、感情的になっている状態では、トラブルや対人問題にうまく対処できません。怒りの感情をコントロールするために有効なのが、アンガーマネジメントの考え方です。今回は、そんなアンガーマネジメントについて、基礎知識と職場ですぐに取り入れられる方法についてお伝えします。

アンガーマネジメントとは?

アンガーマネジメントとは、1970年代にアメリカで生まれたと言われるトレーニング方法です。対人関係や物事に対して起こる怒りの感情に振り回されずうまくコントロールすることで、仕事や私生活を快適に行うための手段です。

アンガーマネジメントは、怒りが起きないようにすることを目的とはしていません。怒る必要がある場合は怒りを感じてもよく、 怒らなくてもいいことに対しては感情を抑えるという考え方。怒りの感情自体を否定するのではなく、怒りとうまく向き合う方法です。

ビジネスにおいても、コミュニケーションを円滑に進める目的や、仕事の生産性を向上するための自己マネジメントのノウハウとして有効で、社員研修でもアンガーマネジメントを学ぶプログラムが採用されています。

アンガーマネジメントのメリット

怒りの感情とうまく向き合うアンガーマネジメントは、職場で多くのメリットをもたらします。感情をコントロールすることでマイナスな感情に左右されることが減るため、穏やかで冷静な気持ちで仕事に向き合うことができます。トラブルが起きても客観的に対処ができるため、適切に問題解決をすることが可能です。

また、アンガーマネジメントは、職場でのコミュニケーションに良い影響を与えます。怒りの感情を持った人がいることで職場の雰囲気は悪くなり、コミュニケーションが円滑に進まず生産性は下がります。それぞれの人が怒りをコントロールして冷静に仕事をすることで、相手に不要な配慮をすることがなくなり仕事に集中できるため、会社の業務全体の生産性が向上するというメリットがあります。

今すぐできるアンガーマネジメントの方法

では、具体的にどのように怒りをコントロールすればいいのでしょうか。職場ですぐに実践できる方法を5つお伝えします。

1.怒りを感じたら最初の6秒をやり過ごす

怒りを感じたら、まずは怒りの衝動をコントロールします。怒りの感情のピークは、長くて6秒間と言われています。カッとなったりイライラを感じたりしたら、まずは感情を抑えて、頭の中で6秒数えてみましょう。ピークを過ぎた後で、自分の怒りの原因を整理します。

2.「こうあるべき」を手放す

自分が持っている「こうあるべき」という考え方について理解して、時には手放すことも重要です。怒りは、「べき」と考えていることが裏切られたときに発生します。相手にとっての「べき」は自分の「べき」が当てはまらないケースもあることを知り、「べき」の許容範囲を広げることで怒りはコントロールできます。

3.自分の「許せる」「許容範囲」「許せない」の範囲を知る

怒りの感情とうまく向き合うために、自分が怒りを感じることの境界線を3段階で整理しましょう。

?自分が「許せる」と感じる理想的なあり方。
?「少し自分の理想と違うけど許せる」という許容範囲。
?「許せない」と自分が必ず思うこと。

自分にとってこの3段階の境界線がどこにあるのか、まずは理解しましょう。

そして、怒りを感じにくくするためには、自分の?と?の範囲を広げてみることが有効です。?の範囲が広くても怒りを感じやすいという人は、その時の機嫌や相手の好き嫌い次第で怒りの方向へ偏ってしまうケースが多いようです。その場合は、?の範囲であれば怒る必要はないという意識を持ちましょう。

?の許せる範囲を超えている場合は、上手に怒ることも大切です。怒るときには、「なんで?」というような相手を責める言い方ではなく、「どうしたらできる?」「こうすればよかったのでは?」といった相手に考えさせる言い方をするように意識しましょう。趣味やリフレッシュできるものなど、感情を発散できる方法を用意しておきましょう。

4.相手に許容範囲を共有する

仕事で関わっている身近な相手に、自分が怒りを感じる範囲を知らせておくのもひとつの方法です。相手と自分の許せる範囲が違うケースもあるため、あらかじめ「こういうことは許せない」と知らせておきましょう。許容範囲を超えた場合は、「こうしてほしい」と具体的に伝えて行動を変えてもらうことで、怒りを感じるきっかけを減らすこともできます。

5.自分が変えられないことは割り切る

怒りを感じた人や物事について、自分では変えることができない場合は、怒ることは時間の無駄です。「しょうがない」と割り切って放置しましょう。相手に働きかける、または何かの行動をすることで変えられる事柄は前向きに対処し、努力でどうにもならないことは諦めるということが、不要な怒りを感じないためのポイントです。

まずは6秒の我慢!許容範囲を知って怒りをマネジメントしよう

ビジネスでは、想定通りに進まないことや、価値観の合わない人との折衝や協業をするシーンに直面するのはよくあること。仕事に真面目に取り組む人ほど、怒りを感じることが多いかもしれません。自分にも厳しい分、他人にも「べき」を求めすぎている可能性もあるでしょう。まずは自分の許容範囲を棚卸することで、怒らなくてもいいものに感情を振り回されていることに気付くこともあります。すぐにイライラしてしまう人は、まずはすぐにできる「6秒間の我慢」を取り入れてみましょう。



記事執筆

働き方改革ラボ 編集部 (リコージャパン株式会社運営

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