5Gはビジネスをどう変える?活用例を紹介

From: 働き方改革ラボ

2020年04月28日 07:00

この記事に書いてあること

超高速で低遅延な次世代通信システムである5G=第5世代移動通信システム。5Gスマホも発売され、サービスが段階的に導入されます。スマホやタブレットでのモバイル通信が快適になる一方で、ビジネスのさまざまな分野での活用も見込まれている5G。ただ、実際にどんなことができるようになるのか、各分野の業務がどう変わるのかイメージができていない人もいるのではないでしょうか。そこで今回は、5G導入が進む中で知っておきたい活用イメージをご紹介。あなたの働く分野の仕事がどのように変わるのか、解説します。

5Gとは?簡単に解説

5Gとは、「5th Generation(第5世代移動通信システム)」の略で、4Gに続く次世代のモバイル通信規格です。2020年春から都市部を中心にサービスが開始。5G規格に対応した「5Gスマホ」も、各社から発売されています。

5Gの特徴は、「高速・大容量」「低遅延」「多数同時接続」。5Gがスタートすると高速で安定したモバイル通信が可能になるため、データ送受信がスムーズになり、移動中にスマホやタブレットをより快適に使うことができます。ただ、5Gの技術が活用されるのはスマホやタブレットだけではありません。さまざまな機器と5Gをつなぐことで、ビジネスや生活がより便利になると期待されています。

5Gの3つの特徴

5Gの3つの特徴は次のとおり。ひと世代前の最新規格である4Gと比べて、通信技術が飛躍的に進化すると言われています。

高速・大容量

5Gはこれまでの規格と比べて通信速度が大幅に向上。その速度は4Gの20倍と言われています。容量の大きなデータも短い時間でダウンロードをすることが可能に。4K・8Kなどの高精細映像や、VR・ARなどのコンテンツもスムーズに視聴できます。

低遅延

通信の遅延が大きく軽減されるため、通信が安定します。その遅延レベルは4Gの1/10ほど?。オンラインゲームなどのコンテンツを遅延によるストレスなく楽しめるほか、タイムラグの少ないリアルタイムの遠隔操作も可能になります。

多数同時接続

多くの機器を同時にネットワーク接続することができます。スマホやタブレットなどのモバイル端末だけでなく、家や街中のさまざまな製品や機器と通信ができるようになり、IoT活用が進み、より便利な生活が実現します。

5Gスタートでできることは?

実際に、ビジネスや生活の分野で、5Gスタートによってどんなことが可能になるのでしょうか。その具体例を紹介します。

エンターテインメント分野

4K・8Kのストリーミング配信

高速・大容量通信が可能な5Gでは、4K・8Kといった映像のストリーミング配信も可能になり、大容量のコンテンツもスムーズに楽しむことができます。また、スポーツなどの会場内に多数のカメラを設置し、さまざまな角度から撮影した映像を使い、離れた場所でもリアルタイムで臨場感溢れる映像を楽しむこともできるようになります。

VR、ARの多彩な活用も

5Gの高速・大容量通信と低遅延の技術により、VR(Virtual Reality・仮想現実)やAR(Augmented Reality・拡張現実)のクオリティが向上します。大容量のデータ通信が可能なため、ディスプレイやゴーグルを活用したよりリアルな視聴体験が可能に。エンターテイメントの分野やバーチャルオフィスなど、多様なジャンルでの活用が見込まれています。

労働力不足の解消や効率化

5Gは、深刻化する労働力不足を解消する効果が期待されています。たとえば、低遅延という特徴を持つ5Gの活用によって、自動運転の技術が進歩。ネットワークに接続した車の自動運転が普及すれば、労働力が不足するエリアのバスや電車も少ない人員で稼働ができます。また、低遅延なネットワークの活用で工場での作業や手術を遠隔で行うことができるため、人材確保や技術の担保にもつながります。

建設業界のスマート化

5Gは建設業界での活用も期待されています。現場の建設機械と操作室を5Gのネットワークでつなぐことで、高精細な映像で現場の様子を確認しながらの作業が可能に。働く人にとって安全で、スムーズな遠隔作業ができるようになります。また、ドローンで計測した3次元データを活用した設計図作成や、危険な場所や災害復興における無人建機の稼働も実施可能です。

製造現場の生産性向上

製造業の工場での生産性向上にも、5G活用の効果が見込まれています。工場内の設備を5Gにつなぐことで、リアルタイムな制御やメンテナンスが可能に。データ分析によるオペレーションの最適化や、遠隔での機械操作による効率化も期待できます。製品の仕分けや検品などの自動化もより進むため、人材不足の解消につながるというメリットも。

農業分野でのデータ活用・効率化

農業分野においては、5G通信によるデータ活用で生産性アップが期待されます。IoTでのデータ収集・管理によって作物や家畜の生育状態や気候、また市場状況などを把握。データをふまえた効率的な稼働ができます。ドローンや無人農機をネットワークにつないで稼働すれば、限られた労働力でも成果を出せる農業が可能に。

医療分野では遠隔地や移動中の治療も

5Gを活用すれば、医療の均一化や医師・患者の負担軽減も実現。精細な映像を用いた遠隔地での診療や手術が可能になるため、医師が不足する場所に住む人でも医療サービスを受けられる環境が整備されます。また、超低遅延通信が実現できることで、移動中でも高精細映像を用いた遠隔手術などが実現。例えばヘリコプターなどの患者移送中の緊急手術も可能になったりと、救急医療の分野にも技術革新をもたらします。

変化に備えて業務の見直しを進めよう

5Gが普及すれば、ビジネスや生活のあらゆるシーンでネットワーク活用がさらに進むと見込まれています。また、製造現場や建築業界のスマート化がより一層加速。遠隔操作や複数重機の同時制御、多数同時接続を利用した在庫管理が可能になるなど、業務のあり方も変わっていきます。

自らが関わる仕事のジャンルで5G活用がどのような変化をもたらすか知っておくことで、新しいビジネスの検討など、先々に向けた対策が可能になります。うまく活用すれば、生産性向上やひとりひとりの作業負担軽減も実現できる5G。そのメリットを十分に活用するために、早めに準備を進めましょう!

記事執筆

働き方改革ラボ 編集部 (リコージャパン株式会社運営

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