忖度で業務効率ダウン!?良かれと思って忖度していませんか?

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2017年に話題に上った単語に「忖度(そんたく)」があります。忖度という単語は、多くの人々が利用するようになった単語ということもあり、「インスタ映え」とともに、2017年の新語・流行語大賞の年間大賞に選ばれました。

忖度という単語は、相手の気持ちを察しながら行動する日本人を象徴しているようにも見えます。しかし、ビジネスシーンにおける忖度は、生産性低下の原因につながりかねず、政府が推進する「働き方改革」にブレーキがかかることも考えられます。

働き方改革と忖度の関連性について考えていくことにしましょう。

察することが得意な日本人 忖度はお手のもの?

現在ではなじみ深い単語である「忖度」ですが、初めて忖度という単語を耳にしたときは、意味が全く分からなかった方が多いのではないでしょうか。

忖度の意味は「相手の気持ちを推測すること」です。相手の気持ちを推測することを意味する言葉としては、忖度のほかに「阿吽(あうん)の呼吸」があります。

こうしてみると、日本語には相手の気持ちを察することについて、さまざまな言葉があることが分かります。

かつての日本企業では、社員に対して画一化した教育を実施することが多く、「阿吽の呼吸」によって業務を進めていく様子が見受けられました。

社員同士が、阿吽の呼吸によって業務が進められれば、上司としては部下に対して細かい指示を出す必要がなく、スピーディーに業務を進めることが可能となります。もちろん、上司と部下との関係に限らず、同僚同士で呼吸を合わせながら業務を進められます。

阿吽の呼吸、あるいは忖度しながらの業務は、コミュニケーションの手間を省くことができますが、これらのことが可能なのは、社員同士がお互いに理解しあっている閉鎖的なチームに限られます。

社内人材の多様化で、忖度が無意味なものに?

日本では、バブル経済が崩壊して以降、デフレに見舞われ、長らく低成長の時代が続きました。1990年頃からの約20年間は「失われた20年」と呼ばれています。

失われた20年から脱却し、日本の経済再生を図るため、政府は2016年に「働き方改革」を提唱し、労働性向上に向けた取り組みを開始しました。働き方改革は、「一億総活躍社会」の実現と連動しており、より多くの人々が社会で活躍することを目指しています。

社会で多くの人々が活躍するということは、会社内の人材が多様化することにつながりますが、人材が多様化すればするほど、かつての日本企業で機能していた「忖度」が通用しにくくなります。

ビジネスシーンで忖度すると、どんな弊害が発生する?

仮に、人材が多様化している状況で互いに忖度しあった場合、会社内ではどのようなことが起きてしまうのでしょうか。

例えば、部下が、上司が出すと思われる指示を忖度し、気を利かせて業務を進めたとしましょう。部下と上司の思惑が一致すれば問題はありませんが、部下の行為が上司の思惑と全く異なっている場合、意味のない仕事を行ったことになります。

意味のない仕事を行った時間は、無駄な時間となり、損失となってしまいます。人材の多様化が進む会社においては、忖度が逆効果にもなりかねません。

忖度の弊害を防ぐための対策は?

それでは、社内における忖度の弊害をなくするためには、どのような対策が必要なのでしょうか。

対策として有効なことは「コミュニケーションを密にすること」に尽きます。あなたが考えていることは、言葉にしない限り相手に伝えることはできません。

たとえ、日本人が察すること、忖度することに長けていたとしても、相手の気持ちを読み取ることは困難です。

業務を進める上では、相手に大まかに伝えただけでは、相手が十分に理解しないこともあり得ます。また、あなたが「相手に細かく説明しなくても分かるだろう」と思っていたとしても、相手は、あなたから細かく説明を受けないと、分からないことが多いのです。

質の高い仕事を行うためには、相手と細かいところまで打ち合わせしたり、議論したりする必要があります。

コミュニケーションを密にして、自分と相手の双方が業務内容を十分に理解し、同じ方向を向いて仕事をすることが大切なのです。

相手の意見を聞くこと、自分の意見を述べることが大切

2017年は、「忖度」という単語が広く利用されることになったこともあり、それ以降は、忖度を意識した行動も見受けられます。

しかし、忖度は、相手の気持ちや意見を確認しないまま、想像の範囲内で行動してしまうことから、誤解が生じやすくなってしまいます。

かつての企業においては「忖度」が業務効率化の手段となっていましたが、多様性が尊重される現在では、忖度が業務効率の低下につながりかねません。

コミュニケーションを密にして、相手の意見を聞くこと、そして、自分の意見を明確に述べることこそが、業務の円滑化、そして、効率化につながることを理解しておきましょう。

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