労働時間記録義務化をチャンスにする!効率的に記録して大きく活用!

From: 働き方改革ラボ

2018年04月10日 07:00

この記事に書いてあること

あなたの会社ではどのように労働時間を記録していますか?紙のタイムカードやICカード式、勤怠管理ツール、中には記録不要の完全年俸制などという会社もあるかもしれません。 既に報道でご存知の方もいらっしゃると思いますが、実は「労働時間の記録」が今後企業の"義務"として「労働安全衛生法」に明記されることが決まっています。 ここではこの「労働時間の記録」について、その方法とともに、生産性向上のために企業が行いたいデータの有効活用法についても見ていきましょう。

「労働時間の把握」義務化とは

働く人々の健康を守るために、労働時間の把握を前提とした仕組みを定める「労働安全衛生法」。この法律において、「労働時間の把握」が使用者(企業)の"義務"であると明記されることになりました。 長時間労働について従業員が自主的に管理するのではなく、会社が把握・管理するように定めらるこの法律。つまり「働きすぎるな」から「働かせすぎるな」へ変わるということです。

厚生労働省発行のガイドラインによると

厚生労働省発行の「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン」では、主に以下のポイントが明記されています。 ・使用者(事業主)は働き手の働いた時間を把握する ・参加義務のある研修や教育訓練、業務に必要な学習も全て「労働時間」とみなす ・使用者は働き手の仕事の始まりと終わりの時間を明確に把握・記録する ・機器やシステム使っての"客観的な記録"が基礎。働き手自らも確認をする ・自己申告制にする場合はガイドライン遵守及び十分な説明を行う ・自己申告とシステムで記録された労働時間に大きな差が出た場合は実態調査を実施する ・使用者は働く人ごとに労働時間・日数、時間外、休日、深夜労働の時間を適正に記録する こうしてみると、当然のことばかりと思う方もいらっしゃるかもしれません。しかしふたを開けてみると、今までは「みんなやっているから」「既定の残業時間を過ぎたが、自分の裁量が悪く終わらないから」「残業代は出ないかもしれないが、やらないと後々自分の首絞めるから」というようなことで、目に見えない時間外労働が往々にして起きていたのが現状。 日本人特有の真面目な性質からか、自己犠牲の美徳からか、理由は何にしろ、その悪しき慣例を防ぐための措置がこの安衛法規則改正というわけです。

変革こそチャンス!より効率的な勤怠管理法とは

今まで勤怠管理を十分に出来ていなかった、また、管理していたもののそのデータを有効活用できていなかった会社は、これをチャンスと捉えて前向きに活用していくことが大切です。 最近では、勤怠管理は紙やタイムカードでの管理から、ICTを活用した勤怠管理システムを利用するのが主流となってきています。現在企業向けに提供されている勤怠管理システムのサービスは無数にありますが、どれもそれぞれの特徴があるため、業種や会社の規模などにより最適なものが異なります。尚、選ぶ際に考慮したいポイントとしては以下の通りです。 ・機能の充実度(経費精算同時処理。直行直帰や出張にも対応可能か) ・運用が簡単で手間がかからないこと(自動集計、割増賃金の適用などの自動化) ・導入費用、ランニングコスト(クラウド型か自社設置型か) ・使いやすさ(誰でも初見で使えるか、集計や他ツールとの親和性、社員の声) ・サポート体制(電話、チャットサポート、24時間サポートの有無) ※創業手帳Web参照。

働き方改革を発展のチャンスに

労働時間記録の義務化は働く人々の健康を守るために行われる法律改正です。しかしここで集まったデータを無駄にせず、現状をしっかり把握していくことで、業務効率化に活用できるチャンスにもなりえます。 まずは会社全体で労働時間あたりの利益平均を算出しましょう。週や月、年度ごとに比較して変動要因を分析することで、業務効率化の手がかりになるはずです。次に部門やチーム、個人別に落とし込んで分析することで、更に詳細な業務効率化を見込めます。ただし、この分析と立案に時間とコストをかけすぎないようにすることも大切です。 労働者のための働き方改革―。それは、企業にとって大きなチャンスとなり得るでしょう。「労働時間の記録の義務化」を業務改革の一つとして、前向きに捉えていきたいものです。

記事執筆

働き方改革ラボ 編集部 (リコージャパン株式会社運営

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