『働き方が改革』された、未来のセカイとは?

From: 働き方改革ラボ

2018年04月04日 07:00

この記事に書いてあること

日本社会が一丸となって取り組み始めた「働き方改革」。全ての従業員が働きやすい環境を整えるべく、各企業では業務の効率化を図ったり、リモート勤務や時短勤務を認めたりなど、多様な働き方を推し進めています。 それでは、こうした新たな働き方が叶った未来のセカイとは、一体どういうものなのでしょうか。本サイトのタイトルにもなる「働き改革」について、その将来を占っていきましょう。

働く人すべてが輝ける、2035年の「働く」セカイとは?

厚生労働省は2016年8月、これからの「働く環境」がどうなっていくかを考察し、提言をまとめた報告書「働き方の未来 2035」を作成しました。そこでは、2035年の日本の「働くセカイ」が以下のように描かれています。

【企業の変化】

働く目的が社会や地域への「貢献」に変化

時には新しいことや苦手なことにもチャレンジしながら、家族の生活のための収入を得るべく、懸命に働き続ける現代の労働者。一方2035年の働くセカイでは、単に収入を得るためではなく、社会や地域に貢献したり、周りとサポートし合ったりするために働くという社会が設計されます。このサイクルにより、周りに必要とされていることをより実感でき、より自己肯定感を持ちながら働くことができるでしょう。

AIの進化で柔軟な勤務体制へ

急速に進化を遂げているAI(人工知能)により、科学技術がさらに加速化する昨今。2035年には、これまでの考えや価値観へのこだわりを捨てなければならないのは必然で、科学技術の流れに適応する能力も求められます。 こうした状況下、企業は「正社員」という括りではなく、一つの目標やプロジェクト単位で携わるメンバーを柔軟に入れ替える勤務体制を採用するように。知見のあるメンバーで構成されたチームによって、より効率的に仕事が推し進められるようになるでしょう。 こうした勤務体制の変化によって、従来の給与制である固定時間制度から、時間で換算する裁量労働制へシフト。時間外労働を助長する懸念の一方で、個々のワークライフバランスも重んじた「働く環境の整備」が期待されます。

【個人の変化】

多様な人たちが自由に、主体的に「働く」ことを選べる環境へと変化

最近では国内の大手企業や団体でも、副業を認める環境が整いつつありますが、2035年には複数の仕事がすることが当たり前の時代に。自分がやりたいことや、極めたいことがあれば、それを主体的に選ぶことができるようになります。 「働き方」を自分で選べるようになると、性別や人種、国籍、年齢、セクシャリティ、障がいの有無などのさまざまな「壁」を超えた多様な働き方が定着。これまでスポットライトを浴びていなかった人が、多様な働き方の流れによって活躍できるチャンスが与えられるように。正社員や契約社員、アルバイト、フリーランスなど、自分のライフスタイルにマッチした「働き方」を、自ら選択できる時代が訪れるでしょう。

【コミュニティの変化】

会社に捉われない、新たなコミュニティの形成

物理的に空間と時間を共有する今までの社会人コミュニティでは、「会社」が一つの括りでした。ところが2035年には、会社や組織というカテゴリの他、その枠に捉われない職種や地域といった新しいコミュニティが誕生します。 更に、AIやVR(仮想現実)、MR(複合現実)やSNSなどの技術の進化によって、遠隔地での業務が当たり前に。働く場所が異なれども、コミュニケーションが活発に行われ、場所や時間、空間に捉われない新しいコミュニティが発生するでしょう。

「未来」がどうなるかは誰にもわからない。だからこそアクションを

労働力不足や地方ノ過疎化という現代社会の抱える問題が深刻化する一方で、それをカバーするかのように進化を続けるテクノロジー。そのスピードは私たちが5年後や10年後の「働くセカイ」を予測することを複雑で難解にしています。ここでは未来の「働く」スタイルをテーマにした3つの参考資料をご紹介します。 ・Workforce of the future 2030 「働き方改革の未来予想」|PwC Japan グループ 2030年の「働く4つのセカイ(集団主義・個人主義・細分化・統合化)」を検証。新しい「働き方」によって個人が対応できる3つのこと(理解する・オートメーションに伴う準備と計画・行動する)についても触れています。これから働く人たちだけでなく、今働いている人たちにとっても役に立つ、未来予想に関する内容です。 ・近未来の"働き方"シミュレーション「2037年のニッポン」|アデコ株式会社 テクノロジーの進化によって、時間と場所に捉われない働き方や仕事の掛け持ちする"複業"が一般化される2037年の日本。接客や家事労働、自動車運転などで人間のニーズに応える働きをするロボットなど、テクノロジーによってもたらされる豊かな生活が記されています。 ・「街の未来」の考え方|みらい博 街の未来を左右する2本の価値観「あける/しめる」の組み合わせによって無くなり得る4つの「鍵・壁・住所・窓」。そこからスタートする未来の生活空間や人間関係がどうなっていくかを視覚的に描いています。図が多用されているため、これからAIを学び2035年に労働力の中心となる今の小中学生にもわかりやすい資料です。 不安定で不確実、複雑で曖昧なこのVUCA(ブーカ)な時代こそ、「起こりうる複数の未来」に想いを馳せ、行動していくことが大切です。一人ひとりが輝き続ける未来のために、今こそ新しい働き方や生き方をポジティブに考え始めてみてはいかがでしょうか。皆さんはこんな未来を前に、「今」どのような働き方をしていますか?

記事執筆

働き方改革ラボ 編集部 (リコージャパン株式会社運営

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